噂の男⑤
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「大丈夫ですか?」
後ろからした声に、ギクッとした。
悶々としてたせいで、信号のない十字路まで来てたことに全然気付かなかった。
ボーッとしてたことを反省しながら
「あ、はい……! 大丈夫です!」
勢いよく振り返ると、トランクスさんとの距離があまりにも近くてドキッとした。
心配そうに覗き込んでくる青い目から視線を逸らそうと
「す、すいません……ボーッとしてて……! 気を付けます!」
慌てて顔を正面に向き直し、歩きだそうとすると、手首を握るトランクスさんの手が私の手の中に滑り下りてきて
?!
別の意味で、身体がまた強張った。
滑り下りてきた手にしっかり手を握られ、ドキドキしてると、トランクスさんは私を追い越し
「こうして帰りましょう」
そう言って、手を繋いだまま歩きだした。
私を守るように歩く後ろ姿。
その姿に、最初呆然としたけど、握られた大きくて温かい手は、私の心臓をうるさくさせ、同時に頑なになってた心を溶かしはじめた。
春の雪解けたみたいに、スーッと心の中のモヤモヤムスムスが流されていくのを感じると、自然と口元が緩んでく。
ようやく心の中の淀みが消え、本来の自分を取り戻した私は
「もう、誰にもお姫様抱っこしないで下さい……」
抱えてた本音を呟いてた。
雨の音で聞こえないかもしれない。
恥ずかしいから聞こえてないなら、それはそれでいい……。
そう思いながら、前を歩く背中を見つめてると
「分かりました。もうしません」
トランクスさんは決心するように答えてから、繋ぐ手に力を込めてくれた。
後ろからした声に、ギクッとした。
悶々としてたせいで、信号のない十字路まで来てたことに全然気付かなかった。
ボーッとしてたことを反省しながら
「あ、はい……! 大丈夫です!」
勢いよく振り返ると、トランクスさんとの距離があまりにも近くてドキッとした。
心配そうに覗き込んでくる青い目から視線を逸らそうと
「す、すいません……ボーッとしてて……! 気を付けます!」
慌てて顔を正面に向き直し、歩きだそうとすると、手首を握るトランクスさんの手が私の手の中に滑り下りてきて
?!
別の意味で、身体がまた強張った。
滑り下りてきた手にしっかり手を握られ、ドキドキしてると、トランクスさんは私を追い越し
「こうして帰りましょう」
そう言って、手を繋いだまま歩きだした。
私を守るように歩く後ろ姿。
その姿に、最初呆然としたけど、握られた大きくて温かい手は、私の心臓をうるさくさせ、同時に頑なになってた心を溶かしはじめた。
春の雪解けたみたいに、スーッと心の中のモヤモヤムスムスが流されていくのを感じると、自然と口元が緩んでく。
ようやく心の中の淀みが消え、本来の自分を取り戻した私は
「もう、誰にもお姫様抱っこしないで下さい……」
抱えてた本音を呟いてた。
雨の音で聞こえないかもしれない。
恥ずかしいから聞こえてないなら、それはそれでいい……。
そう思いながら、前を歩く背中を見つめてると
「分かりました。もうしません」
トランクスさんは決心するように答えてから、繋ぐ手に力を込めてくれた。