噂の男⑤
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別に怒ってなんかない。
ただ……。
ただ、すごくモヤモヤムスムスしてるだけ。
そんな私に気付いて、トランクスさんは謝りに来てくれたけど、あの時は頑なになってて……冷たい態度をとっちゃった……。
いま思えば。
あの時、この感情を上手く呑み込めてたら、モヤモヤムスムスをこれだけ長引かせずに済んだんだと思う。
私の態度に気付いて
「何かあった?」
ってお姉ちゃんが話しを聞いてくれようとしたけど、いまのこの気持ちを言葉にするのは恥ずかしくて「別に」って答えてた。
だって、分かってる。
この、モヤモヤムスムスした気持ちの正体がヤキモチだって……。
トランクスさんにお姫様抱っこをされた仁美に対する、ヤキモチだって……。
トランクスさんが私を「お姫様抱っこ」をしてくれたのは、私のことを特別だと思ってくれてるから。
そう思ってた……。
でも、何の躊躇いもなく仁美を抱き抱えたトランクスさんを見て、そうじゃないんだってショックだった。
「アハハ、こんな感じなんだ!」
そう言って楽しそうに笑う仁美と、そんな仁美を抱き抱えるトランクスさんの姿を思い出す度に、胸の奥がギュッて痛くなって、寂しい気持ちになる。
いつまでも、こんなモヤモヤムスムスした気持ちでいるのはイヤだけど、あの日からもう三日。
私は、このヤキモチを追い払うきっかけを完全に失ってた。
「どうしたの? この前は完璧って言っていいくらいの演奏が出来てたのに。演奏会まで一ヵ月ないのよ?」
「……はい」
「本番までにしっかり仕上げないと」
「……はい」
ただ……。
ただ、すごくモヤモヤムスムスしてるだけ。
そんな私に気付いて、トランクスさんは謝りに来てくれたけど、あの時は頑なになってて……冷たい態度をとっちゃった……。
いま思えば。
あの時、この感情を上手く呑み込めてたら、モヤモヤムスムスをこれだけ長引かせずに済んだんだと思う。
私の態度に気付いて
「何かあった?」
ってお姉ちゃんが話しを聞いてくれようとしたけど、いまのこの気持ちを言葉にするのは恥ずかしくて「別に」って答えてた。
だって、分かってる。
この、モヤモヤムスムスした気持ちの正体がヤキモチだって……。
トランクスさんにお姫様抱っこをされた仁美に対する、ヤキモチだって……。
トランクスさんが私を「お姫様抱っこ」をしてくれたのは、私のことを特別だと思ってくれてるから。
そう思ってた……。
でも、何の躊躇いもなく仁美を抱き抱えたトランクスさんを見て、そうじゃないんだってショックだった。
「アハハ、こんな感じなんだ!」
そう言って楽しそうに笑う仁美と、そんな仁美を抱き抱えるトランクスさんの姿を思い出す度に、胸の奥がギュッて痛くなって、寂しい気持ちになる。
いつまでも、こんなモヤモヤムスムスした気持ちでいるのはイヤだけど、あの日からもう三日。
私は、このヤキモチを追い払うきっかけを完全に失ってた。
「どうしたの? この前は完璧って言っていいくらいの演奏が出来てたのに。演奏会まで一ヵ月ないのよ?」
「……はい」
「本番までにしっかり仕上げないと」
「……はい」