仁美はそれが何？　って感じで「会わせて！」と、目を輝かせ言ってきた。

　一人、また一人と教室から人がいなくなる中

「もう……どうしよう……」　

　ぐったりと項垂れる私に

「そんなの、トランクスさんは忙しい。とか適当なこと言って、あしらっとけばいいだろ」

　マコちゃんは面倒くさそうに答えた。

「言ったよ！　色々予定があると思うから。って……！　でも、仁美諦めてくれないんだもん！」

　話してるうちに段々仁美に腹が立ってきて、ムスッとしだした私に、マコちゃんは

「ああ、アイツしつこいもんね。好奇心旺盛というか……」

　これまでの仁美の行動を思い出すように、視線を宙に向けた。

「そうなの！　諦め悪いの！」
　
　マコちゃんからの共感を得て、このままマコちゃんから、仁美撃退法のアイディアをもらおう！

　そう思ったのに

「で、話しはそれだけか？　じゃ、私はそろそろ部活はじまるから行くわ」

　マコちゃんは席を立ち、荷物をまとめはじめた。

「えーっ？！」

　けんもほろろって感じで、これ以上相手にしない。って雰囲気を醸し出すマコちゃんに

「……どうしたらいいと思う？！」

　今日の勢いだと、多少のことじゃ諦めてくれない仁美を思い出し、マコちゃんに縋ると

「とにかく、無理。って言い続けな。そしたら諦めるだろ」

　マコちゃんの方は、関わりたくないって感じで大きく息を吐き

「トランクスさんは、あんたの家に民泊してるだけの、見ず知らずの外国人観光客なんだから」