噂の男①
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呆れたように呟き
「てか、彼氏が出来てたらアイツが黙ってるわけないだろ」
馬鹿みたいに分かりやすい、幼馴染の顔を思い浮かべた。
すると、仁美はハッとした顔をして、確かにそうだ。と言わんばかりに「あ」と声をあげた。
よしよし。これで、解放された。
そう思い
「だろ? じゃ、私は戻るから」
納得した仁美を残し、教室へと戻った。
それにしてもだ。
町の中をお姫様抱っこなんかで歩き回るなんてことが、今後もあったら困るな……。
私はこめかみを押さえると、学校が終わってから、梨子の家に……というより、トランクスさんに、一言物申しに行くことにした。
部活を終え、龍泉寺に着いたのはもうすぐ夜の八時になろうかという頃だった。
龍泉寺は自宅とは逆方向になるので、一瞬行くのをやめようかと思ったが、物申したい気持ちの方が勝り、疲れた身体を龍泉寺へと向けていた。
表門は閉まっているので、裏口へ回り、庫裡に向かった。
一応、梨子に連絡はしていたが、夜分に申し訳ないと思いつつ、インターフォンを押すと「はい」と、菜奈さんの快活な声が聞こえてきた。
「甲斐です」
名乗ると
「あ、真琴ちゃん。ちょっと待っててね!」
事情は知っているといった口調で、菜奈さんはインターフォンを切った。
しばらくして、玄関のドアがガラガラと開き、トランクスさんが出て来た。
「真琴さん。こんばんは」
昼夜問わず、この人の笑顔は爽やかだなと思いながら「どうも」と軽く挨拶を返し
「てか、彼氏が出来てたらアイツが黙ってるわけないだろ」
馬鹿みたいに分かりやすい、幼馴染の顔を思い浮かべた。
すると、仁美はハッとした顔をして、確かにそうだ。と言わんばかりに「あ」と声をあげた。
よしよし。これで、解放された。
そう思い
「だろ? じゃ、私は戻るから」
納得した仁美を残し、教室へと戻った。
それにしてもだ。
町の中をお姫様抱っこなんかで歩き回るなんてことが、今後もあったら困るな……。
私はこめかみを押さえると、学校が終わってから、梨子の家に……というより、トランクスさんに、一言物申しに行くことにした。
部活を終え、龍泉寺に着いたのはもうすぐ夜の八時になろうかという頃だった。
龍泉寺は自宅とは逆方向になるので、一瞬行くのをやめようかと思ったが、物申したい気持ちの方が勝り、疲れた身体を龍泉寺へと向けていた。
表門は閉まっているので、裏口へ回り、庫裡に向かった。
一応、梨子に連絡はしていたが、夜分に申し訳ないと思いつつ、インターフォンを押すと「はい」と、菜奈さんの快活な声が聞こえてきた。
「甲斐です」
名乗ると
「あ、真琴ちゃん。ちょっと待っててね!」
事情は知っているといった口調で、菜奈さんはインターフォンを切った。
しばらくして、玄関のドアがガラガラと開き、トランクスさんが出て来た。
「真琴さん。こんばんは」
昼夜問わず、この人の笑顔は爽やかだなと思いながら「どうも」と軽く挨拶を返し