スゥイート・オクトーバー②
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電話が鳴ったのは、少し遅い昼食を食べ、菜奈さんとリビングで寛いでいる時だった。
「はいはい」とお腹をさすりながら、ソファから立ち上がった菜奈さんは、リビングのドア近くに置かれた電話を取ると、普段よりワントーン高い声で応対をはじめた。
「はい。はい」と相手の話しに返事をしていた菜奈さんだったが、途中「えっ?!」と、一瞬だけ素の声になり、またすぐに「はい。はい」とワントーン高い声に戻った。
その反応に、何かあったのかと菜奈さんを見つめたが、菜奈さんは「失礼します」と何事もなかったように、そのまま受話器を置いた。
そのようすから、大した用件ではなかったのだろうと思い、先程淹れてもらったコーヒーを飲もうと、マグカップを持ち上げたその時
「はぁー。梨子が熱出すなんて珍しいわね」
そう言いながら、菜奈さんがソファの方に戻って来た。
「……熱?」
聞いた瞬間、馴染のない台詞にピンとこず、マグカップを持ち上げたまま菜奈さんの方に顔を向けると、菜奈さんは「ふぅ」と息を吐いてからソファに座るなり
「梨子ったら熱が出たらしくてね。いまから帰って来るんですって」
事もなげなようすで、ホットミルクの入った黄色のマグカップに手を伸ばした。
いつも元気な梨子さんが、熱を出したことに驚いて
「熱?! 梨子さんがですか?!」
思わず大きな声を出すと
「夏の疲れが出たのかもね。ま、一人で歩いて帰って来るみたいだし大したことないでしょ」
菜奈さんは肩を竦め、マグカップに口ををつけた。
「はいはい」とお腹をさすりながら、ソファから立ち上がった菜奈さんは、リビングのドア近くに置かれた電話を取ると、普段よりワントーン高い声で応対をはじめた。
「はい。はい」と相手の話しに返事をしていた菜奈さんだったが、途中「えっ?!」と、一瞬だけ素の声になり、またすぐに「はい。はい」とワントーン高い声に戻った。
その反応に、何かあったのかと菜奈さんを見つめたが、菜奈さんは「失礼します」と何事もなかったように、そのまま受話器を置いた。
そのようすから、大した用件ではなかったのだろうと思い、先程淹れてもらったコーヒーを飲もうと、マグカップを持ち上げたその時
「はぁー。梨子が熱出すなんて珍しいわね」
そう言いながら、菜奈さんがソファの方に戻って来た。
「……熱?」
聞いた瞬間、馴染のない台詞にピンとこず、マグカップを持ち上げたまま菜奈さんの方に顔を向けると、菜奈さんは「ふぅ」と息を吐いてからソファに座るなり
「梨子ったら熱が出たらしくてね。いまから帰って来るんですって」
事もなげなようすで、ホットミルクの入った黄色のマグカップに手を伸ばした。
いつも元気な梨子さんが、熱を出したことに驚いて
「熱?! 梨子さんがですか?!」
思わず大きな声を出すと
「夏の疲れが出たのかもね。ま、一人で歩いて帰って来るみたいだし大したことないでしょ」
菜奈さんは肩を竦め、マグカップに口ををつけた。