スゥイート・オクトーバー①
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「またボーッとしてんじゃん」
昼休み。お弁当を食べた後、ぼんやり窓の外を眺めてると、仁美がニヤリとした顔で、ポッキーを一本、口元に差し出してきた。
チョコレートの甘い香りに誘われ、差し出されたポッキーに食い付くと、私はそのまま、ポッキーをポリポリ齧り進めた。
細かい音を立てて、段々短くなっていくポッキーの向こうでは、仁美がニヤリとした顔のままこっちを見てる。
そんな仁美を睨みながら、喉の奥にポッキーを流し込むと
「たまにはボーッとしたっていいでしょ」
顔を隠すように、机に突っ伏した。
「ま、現社の授業は眠くなるもんねー」
仁美は同情するように言ってから
「次は注意されないようにねー」
意地悪くクククって笑った。
そんな仁美にムッとしながら
「次の授業はピアノだから大丈夫」
ダラリとした口調で答えると
「それにしても、梨子が授業中に注意されるなんて珍しいじゃん」
ポキッ。って、ポッキーが折れる心地良い音が、頭の方から聞えた。
いつも真面目に授業を受けてるってわけじゃないけど、これまで授業中に先生に注意されたことなんて一度もなかった。
だから、ちょっとショックだったし、みんなの前で名指しで注意されたのは、かなり恥ずかしかった。
この凹む気持ちは、ポッキー一本くらいじゃ回復しそうになくて、私は催促するように顔を上げると、池の鯉みたいに口を開けた。
察した仁美は「はい」って、私の口にポッキーを押し込んですぐ
「もしかして、悩みでもあんの?」
意外そうな顔で、私をまじまじと見つめてきた。
昼休み。お弁当を食べた後、ぼんやり窓の外を眺めてると、仁美がニヤリとした顔で、ポッキーを一本、口元に差し出してきた。
チョコレートの甘い香りに誘われ、差し出されたポッキーに食い付くと、私はそのまま、ポッキーをポリポリ齧り進めた。
細かい音を立てて、段々短くなっていくポッキーの向こうでは、仁美がニヤリとした顔のままこっちを見てる。
そんな仁美を睨みながら、喉の奥にポッキーを流し込むと
「たまにはボーッとしたっていいでしょ」
顔を隠すように、机に突っ伏した。
「ま、現社の授業は眠くなるもんねー」
仁美は同情するように言ってから
「次は注意されないようにねー」
意地悪くクククって笑った。
そんな仁美にムッとしながら
「次の授業はピアノだから大丈夫」
ダラリとした口調で答えると
「それにしても、梨子が授業中に注意されるなんて珍しいじゃん」
ポキッ。って、ポッキーが折れる心地良い音が、頭の方から聞えた。
いつも真面目に授業を受けてるってわけじゃないけど、これまで授業中に先生に注意されたことなんて一度もなかった。
だから、ちょっとショックだったし、みんなの前で名指しで注意されたのは、かなり恥ずかしかった。
この凹む気持ちは、ポッキー一本くらいじゃ回復しそうになくて、私は催促するように顔を上げると、池の鯉みたいに口を開けた。
察した仁美は「はい」って、私の口にポッキーを押し込んですぐ
「もしかして、悩みでもあんの?」
意外そうな顔で、私をまじまじと見つめてきた。