突然現れた、バカみたいに大きくて、凶暴な気。

　トランクスさん曰く、また、あのトワとミラ二人の仕業らしく、ベジータさんと悟空さん、それに仲間の人たちは、この気の正体である、セルと魔人ブウとかいうヤツ等と戦うため、その気の方へ、飛んで行ってしまった。

　空を見上げ、悟空さんたちを見送っていると

「ねぇ、。マコちゃんも、悪い気を感じるの？」　

　隣りに立つ梨子が、そう言って、顔を覗き込んできた。

　梨子だけじゃなく、ブルマさんたち普通の人には、この重く、鳥肌が立つような気は感じられないので

「うん。この前のフリーザってヤツとは比べ物にならないくらい、嫌な気を感じる」　

　ベジータさんたちが飛んで行った方角を見据え、答えると、梨子は、あの日のことを思い出したのか、身体を少しビクッとさせ

「また、敵が襲って来るの……？」

　そう呟いた。

　あの日のことが、トラウマになってるらしい、梨子に

「襲って来るなら、その前に帰ってやる！」

　そう言ってから

「ブルマさん。ヴァドスさんてもうすぐ来るんですよね？」

　ウイスさんから、連絡をもらっているブルマさんに尋ねた。

「え、ええ。昼前には来るって行ってたから、もうすぐ来ると思うけど……」

　ブラちゃんを抱っこするブルマさんも、何か起きそうな予感がしてるのか、動揺気味に答えた。

　昼前か……。ざっくりしてるなぁ……。

　天使が寄越した、大雑把な約束の時間に、不安を膨らませたのと、ほぼ同時。