この地球のお金を持ってないのだから、誰かがお金を出すのは仕方がない。

　ちなみに、私は自分の食事代は自分で払った。

「お母さんが食事代くれたから、大丈夫ですよ！」

　私の心配事など知る由もなく、笑顔で答える梨子を見て、また別の心配事が顔を出してきた。

　それは、梨子がトランクスさんのことを好きになってしまったのでは……。

　という非常に面倒な心配事だ。

　ただ地元を散歩する。

　そんなノリで、シャツとジーパンというラフな格好で来た私と違い、梨子は白いリボンタイブラウスに、黒地に白い小花柄のスカートという、明らかに可愛らしさを意識した格好だ。

　しかも、メイクもばっちり。

　これは、男……もとい、トランクスさんを意識してるとしか思えない。

　梨子のヤツ……。

　サイヤ人親子の食事問題と、梨子の恋愛問題を抱えることになり、一気に変な疲れが出た。

　さて、どちらを優先して片付けようか……。

　考えていると

「おい、おまえの用というのは何だ？」

　ベジータさんに声をかけられ

「え？　用……？」

　疑問で返した私は、トランクスさんの隣りに並ぶ、梨子へと目を向けた。

　そもそも、今日四人で出掛けたいと言い出したのは梨子なわけで、私は特に二人に用などない。

　梨子が満足したなら、早々に帰るだけだ。

「私は別にないですよ」

　首を傾げてる私に

「おまえが俺たちに用があったんじゃないのか？」

　眉を寄せるベジータさんを見て