2幕
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「うっ」
「起きたみたいね」
「なっ!?てめぇ、ここはどこだ!」
目を覚ました男は見慣れぬ車と女に警戒を露にする。
レティシアはそれを全く気にせず、車の運転を続けながら状況を説明する。
「私はレティシア、ここはヴェネチアへ向かう道。重症のあなたを勝手に治療して生かしたのは私。手伝って欲しいことがあるの、拒否権はないからそこんところよろしく」
「……そうか」
「?意外ね、もっと文句を言われると思ったのだけれど」
「拒否権はないんだろ?その手伝いが終わってからたっぷり言わせてもらうさ」
そう言って後部座席に腕を枕にして寝っ転がる男に、レティシアは気づかれぬように肩の力を抜いた。
「何も…聞かないのね」
「聞くだけ無駄だろ。俺たちは組織を裏切る時点で死を覚悟していたんだ。生きてただけ儲けもんだ」
「そう…」
「まだヴェネチアまでかかるんだろ?少し寝させてもらうぜ」
バックミラーで本当に寝始めた男を見て列車でのことを思い出す。
もう1人の男はブチャラティの
「(この人と一緒にいた男は助かる見込みがなかった…。揺らいではダメだ、手段は選ばないと決めたのだから)」
夜明けにはまだ遠い時間の一幕
ヴェネチアまで約5時間