再開と秋組公演
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「あ、じゃあそろそろ帰ろっかな」
第3話
いづみ特製のカレーもいただいて食後に珈琲までもいただいた。カレー好きと豪語するだけあってめちゃくちゃ美味しかった。辛さや味のレパートリーもまだまだあるというから恐れ入った。
夕飯の食卓には劇団員みんないてとても賑やかだった。平均年齢も若くて若者男子のパワーってすごい。元気もらえた。そして軒並み顔面偏差値が高い。何事だよ。加えて客人の私にもみんなたくさん話しかけてくれて嬉しい。
話しているとまさかの衣装係は一人で担っているらしく手を貸して欲しいとのことだったので快諾して、後日くるね、と約束。ほぼ出来上がってるからあとは微調整らしいけども。瑠璃川くん可愛すぎ。
ここと職場は近いけど自宅は遠いから仕事帰りとかにお邪魔することになりそうだなぁと考えながら、そろそろ、と腰を上げる。明日もまた仕事だ。
「えー!綾奈サンもう帰っちゃうんスか!?俺っちあんまお話出来て無いッス!」
「マジそれな!綾奈チャン記念に写真撮ろ~!インステあげていい?」
「いいよ写真撮ろ~。七尾くん、また衣装の関係で来ることになりそうだからその時にでも話そうね」
「マジッスか!?分かったッス!」
じゃあこっち見て綾奈チャン~!、という三好くんの言葉に視線をやって笑う。今時の大学生だな~三好くん。彼のインステも教えてもらって、みんなに見送られながら玄関に向かう。そこにはすでに摂津くんがいて。今更ながら送ってもらうの申し訳ないな。普段の飲み会と比べると全然早い時間だし。やっぱりお断りしよう。
「摂津く、」
「今更送られるの無しとかねーから」
「…エスパー?」
「バーカ。大体わかるっての」
「ごめん、ありがとう。じゃあお邪魔しました。瑠璃川くん、また衣装の件で連絡するね」
「うん。アンタも襲われないようにね」
「摂津くんがいるから大丈夫だよ、ありがとう」
「や、そいつが一番怪しい」
「…?あ、そっか。私を送ってくれた後が一人になるのか!」
なにこれ計算?、とつぶやく瑠璃川くんに首を傾げて、どうしようか、と悩んでいると、俺も行く、の声。意外な人物の名乗りに驚いていると、驚いたのは私だけじゃなかったらしい。
「なに?珍しいじゃん真澄」
「ついにカレー星人から乗り換え?」
「ありえない。監督の友達なら昔の監督の事とか知ってそうだし」
「やっぱりサイコストーカーかよ」
「まぁ…いづみとは中学からの付き合いだから…」
「あんまり変なこと言わないでよ!?綾奈!」
「はいはい。じゃあ碓氷くんもよろしくお願いします」
「怒ってる監督も可愛い…好き…」
苦笑を浮かべるいづみ達に手を振ってMANKAI劇場、もといMANKAI寮をあとにした。当然ながらあたりは真っ暗だ。家の場所を伝えて3人並んで帰路を歩く。二人に挟まれて歩くのは少し落ち着かない。二人とも身長高いな。私も別にそんなに低いわけじゃないんだけどな。
手始めはいづみの好きなものから、ということで私の知ってる彼女を教えてあげたけど、よく考えたらここ数年の彼女のことは知らない。もしかしたら今のいづみのことは彼等の方がよく知っているかもしれない。
「じゃあアンタは演劇やってた時の監督のことも知ってるの」
「うん。…それはよく知ってるよ」
「かなりの大根だよな監督ちゃん」
「大根じゃない。殺すぞ」
「まぁまぁ。…それは彼女も自覚してるし吹っ切れてると思う。だけどいづみの演技、私は好きだったんだ。演劇が好きなんだなってひしひしと伝わってきて」
「ふーん?」
「アンタ…結構分かってるじゃん」
「フフッそう?だからあまりにも酷い言葉をかける当時の監督に私、キレちゃって。私も辞めちゃった。これ、いづみには内緒ね」
言ったら私がいづみに怒られちゃう、と笑う。
そう。私といづみは当時同じ劇団にいたのだ。確かにお世辞にもいづみの演技は上手いとは言えるものではなかったけど、あれほどの情熱を持った役者はそうはいない。それを他人に伝えることが出来る役者っていうのもそうはいない。演技が上手いだけじゃ、生モノの演劇では特に通用しない。
「だから、いづみの演技を好きだと言ってくれる人がいて嬉しい。ありがとうね碓氷くん」
「…真澄でいい」
「は!?真澄おまえっ…!」
「じゃあ真澄くん。これからもいづみのことよろしくね」
「、!お墨付きもらった…。当然」
「…んだよ焦らすなよクソ。…綾奈さん、俺も万里でいーから」
「え?あ、うん。じゃあ…万里くん。あーなんか照れるね、これ」
慣れないな、と笑うとくしゃりと髪を撫でられた。うわ、さすがハイスペック。こんなにナチュラルに異性の髪を触れるなんて。今が夜でよかった。私の頬、きっと今赤い。
「それじゃ、二人とも遅い時間なのに送ってくれてありがとう。楽しかった」
「いーよ、別に。つーか結構離れてんのな」
「そうだね。職場の方がMANKAI寮に近いよ」
「…綾奈も寮に住めばいいじゃん」
「はぁ!?お前さっきからなんなんだよ真澄!」
「アハハ!嫌われてなくて嬉しいけど、さすがにそれは無理だろうね~。手伝いに行く次の日は有給取っとくよ。焦って作るのも良くないし」
きっと徹夜だし寝床もいらないし、と笑えば複雑そうにしながらも万里くんは、一応話通しといてやるよ、と言ってくれた。助かる。
それじゃおやすみ、と二人の背中を見送る。角を曲がるところまで見送って一つ息を吐いて玄関の扉を開けた。でも確かにこれから劇団のお手伝いをすることが増えるかもしれないことを考えると引っ越しも視野に入れた方がいいかもな。前から一人暮らししたいとは思ってたし。職場にも意外と距離あるし。
「あ、三好くんのインステさっきの写真投稿されてる…って500ええな!?あの子何者…っ!?」
こんなにたくさんの目に触れるものだと思わなかったから驚いた。とりあえず思ったより変な表情はしていなかったことには一安心。私も女子だからね。気になるお年頃である。
明日はとりあえずいづみと瑠璃川くんにスケジュールを伝えて、職場に有給申請だそう。
20170723
第3話
いづみ特製のカレーもいただいて食後に珈琲までもいただいた。カレー好きと豪語するだけあってめちゃくちゃ美味しかった。辛さや味のレパートリーもまだまだあるというから恐れ入った。
夕飯の食卓には劇団員みんないてとても賑やかだった。平均年齢も若くて若者男子のパワーってすごい。元気もらえた。そして軒並み顔面偏差値が高い。何事だよ。加えて客人の私にもみんなたくさん話しかけてくれて嬉しい。
話しているとまさかの衣装係は一人で担っているらしく手を貸して欲しいとのことだったので快諾して、後日くるね、と約束。ほぼ出来上がってるからあとは微調整らしいけども。瑠璃川くん可愛すぎ。
ここと職場は近いけど自宅は遠いから仕事帰りとかにお邪魔することになりそうだなぁと考えながら、そろそろ、と腰を上げる。明日もまた仕事だ。
「えー!綾奈サンもう帰っちゃうんスか!?俺っちあんまお話出来て無いッス!」
「マジそれな!綾奈チャン記念に写真撮ろ~!インステあげていい?」
「いいよ写真撮ろ~。七尾くん、また衣装の関係で来ることになりそうだからその時にでも話そうね」
「マジッスか!?分かったッス!」
じゃあこっち見て綾奈チャン~!、という三好くんの言葉に視線をやって笑う。今時の大学生だな~三好くん。彼のインステも教えてもらって、みんなに見送られながら玄関に向かう。そこにはすでに摂津くんがいて。今更ながら送ってもらうの申し訳ないな。普段の飲み会と比べると全然早い時間だし。やっぱりお断りしよう。
「摂津く、」
「今更送られるの無しとかねーから」
「…エスパー?」
「バーカ。大体わかるっての」
「ごめん、ありがとう。じゃあお邪魔しました。瑠璃川くん、また衣装の件で連絡するね」
「うん。アンタも襲われないようにね」
「摂津くんがいるから大丈夫だよ、ありがとう」
「や、そいつが一番怪しい」
「…?あ、そっか。私を送ってくれた後が一人になるのか!」
なにこれ計算?、とつぶやく瑠璃川くんに首を傾げて、どうしようか、と悩んでいると、俺も行く、の声。意外な人物の名乗りに驚いていると、驚いたのは私だけじゃなかったらしい。
「なに?珍しいじゃん真澄」
「ついにカレー星人から乗り換え?」
「ありえない。監督の友達なら昔の監督の事とか知ってそうだし」
「やっぱりサイコストーカーかよ」
「まぁ…いづみとは中学からの付き合いだから…」
「あんまり変なこと言わないでよ!?綾奈!」
「はいはい。じゃあ碓氷くんもよろしくお願いします」
「怒ってる監督も可愛い…好き…」
苦笑を浮かべるいづみ達に手を振ってMANKAI劇場、もといMANKAI寮をあとにした。当然ながらあたりは真っ暗だ。家の場所を伝えて3人並んで帰路を歩く。二人に挟まれて歩くのは少し落ち着かない。二人とも身長高いな。私も別にそんなに低いわけじゃないんだけどな。
手始めはいづみの好きなものから、ということで私の知ってる彼女を教えてあげたけど、よく考えたらここ数年の彼女のことは知らない。もしかしたら今のいづみのことは彼等の方がよく知っているかもしれない。
「じゃあアンタは演劇やってた時の監督のことも知ってるの」
「うん。…それはよく知ってるよ」
「かなりの大根だよな監督ちゃん」
「大根じゃない。殺すぞ」
「まぁまぁ。…それは彼女も自覚してるし吹っ切れてると思う。だけどいづみの演技、私は好きだったんだ。演劇が好きなんだなってひしひしと伝わってきて」
「ふーん?」
「アンタ…結構分かってるじゃん」
「フフッそう?だからあまりにも酷い言葉をかける当時の監督に私、キレちゃって。私も辞めちゃった。これ、いづみには内緒ね」
言ったら私がいづみに怒られちゃう、と笑う。
そう。私といづみは当時同じ劇団にいたのだ。確かにお世辞にもいづみの演技は上手いとは言えるものではなかったけど、あれほどの情熱を持った役者はそうはいない。それを他人に伝えることが出来る役者っていうのもそうはいない。演技が上手いだけじゃ、生モノの演劇では特に通用しない。
「だから、いづみの演技を好きだと言ってくれる人がいて嬉しい。ありがとうね碓氷くん」
「…真澄でいい」
「は!?真澄おまえっ…!」
「じゃあ真澄くん。これからもいづみのことよろしくね」
「、!お墨付きもらった…。当然」
「…んだよ焦らすなよクソ。…綾奈さん、俺も万里でいーから」
「え?あ、うん。じゃあ…万里くん。あーなんか照れるね、これ」
慣れないな、と笑うとくしゃりと髪を撫でられた。うわ、さすがハイスペック。こんなにナチュラルに異性の髪を触れるなんて。今が夜でよかった。私の頬、きっと今赤い。
「それじゃ、二人とも遅い時間なのに送ってくれてありがとう。楽しかった」
「いーよ、別に。つーか結構離れてんのな」
「そうだね。職場の方がMANKAI寮に近いよ」
「…綾奈も寮に住めばいいじゃん」
「はぁ!?お前さっきからなんなんだよ真澄!」
「アハハ!嫌われてなくて嬉しいけど、さすがにそれは無理だろうね~。手伝いに行く次の日は有給取っとくよ。焦って作るのも良くないし」
きっと徹夜だし寝床もいらないし、と笑えば複雑そうにしながらも万里くんは、一応話通しといてやるよ、と言ってくれた。助かる。
それじゃおやすみ、と二人の背中を見送る。角を曲がるところまで見送って一つ息を吐いて玄関の扉を開けた。でも確かにこれから劇団のお手伝いをすることが増えるかもしれないことを考えると引っ越しも視野に入れた方がいいかもな。前から一人暮らししたいとは思ってたし。職場にも意外と距離あるし。
「あ、三好くんのインステさっきの写真投稿されてる…って500ええな!?あの子何者…っ!?」
こんなにたくさんの目に触れるものだと思わなかったから驚いた。とりあえず思ったより変な表情はしていなかったことには一安心。私も女子だからね。気になるお年頃である。
明日はとりあえずいづみと瑠璃川くんにスケジュールを伝えて、職場に有給申請だそう。
20170723
