拍手連載【土方】
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7
『んぅ…?』
ギュウと力を込めてナマエの体を抱き締めていたら、ナマエはモゾモゾと動いて目を擦った。
咄嗟に体を離した俺だったが、ナマエの体温が感じられなくなったのに何となく寂しさを感じた。何考えてんだ、俺。例え双子であろうと、ずっと一緒にいられるわけがない。いつか別れなければならない時は来る。今からこんなんじゃ、先が思いやられるぞ…。
『…ふぉ、十四郎?』
「バカ、風邪引くだろ」
『あ…私、寝ちゃってた?』
「寝るならベッドで寝ろ」
『へいへい…』
『うー、腰痛い…』と唸りながらのろのろとベッドに潜り込んだナマエは、何かに気付いたように体を起こした。
「どーした?」
『十四郎、私さ…寝言言ってなかった?』
ナマエの言葉を聞いた瞬間、どきりと胸が高鳴ったのがわかった。ナマエの表情からすると、コイツは何も知らないだろう。
言ってしまえば楽になる。もしかしたら…の淡い期待に全てを賭け、ナマエに言ってしまえれば。
しかし俺はグッと堪え、一瞬下唇を噛み締めてから答えた。
「何も、言ってなかった…」
俺の返事を聞いたナマエは『そっか!』と笑って再びベッドに潜り込んだ。
『おやすみ、十四郎!』
「おやすみ、ナマエ」
そう言ったナマエはすぐに眠りに落ち、すうすうと寝息を立てていた。安心しきった寝顔に再び笑みが零れた。
「いつの間に、こんなに綺麗になったんだろうな…」
サラ、と顔にかかった髪を避けてやれば、ナマエの可愛らしい顔がよく見えた。
ナマエは元々可愛い顔をしている。それはわかっていたが、こうやってまじまじと見てみると…本当に綺麗になった。他の野郎共が惚れるのも分かる。
鼻まで被っていた布団をかけ直してやり、電気を消して部屋を出た。ドアを閉め、それを背に俺はズルズルとその場に座り込んだ。
「ナマエ…」
どうしてナマエは俺の妹なんだ?
どうして俺はナマエの兄なんだ?
どうして俺たちは双子なんだ…?
「ナマエ、ナマエ…!」
溢れる涙を止める方法を知らねェ俺は、しばらくその場で静かに涙を流した。
『んぅ…?』
ギュウと力を込めてナマエの体を抱き締めていたら、ナマエはモゾモゾと動いて目を擦った。
咄嗟に体を離した俺だったが、ナマエの体温が感じられなくなったのに何となく寂しさを感じた。何考えてんだ、俺。例え双子であろうと、ずっと一緒にいられるわけがない。いつか別れなければならない時は来る。今からこんなんじゃ、先が思いやられるぞ…。
『…ふぉ、十四郎?』
「バカ、風邪引くだろ」
『あ…私、寝ちゃってた?』
「寝るならベッドで寝ろ」
『へいへい…』
『うー、腰痛い…』と唸りながらのろのろとベッドに潜り込んだナマエは、何かに気付いたように体を起こした。
「どーした?」
『十四郎、私さ…寝言言ってなかった?』
ナマエの言葉を聞いた瞬間、どきりと胸が高鳴ったのがわかった。ナマエの表情からすると、コイツは何も知らないだろう。
言ってしまえば楽になる。もしかしたら…の淡い期待に全てを賭け、ナマエに言ってしまえれば。
しかし俺はグッと堪え、一瞬下唇を噛み締めてから答えた。
「何も、言ってなかった…」
俺の返事を聞いたナマエは『そっか!』と笑って再びベッドに潜り込んだ。
『おやすみ、十四郎!』
「おやすみ、ナマエ」
そう言ったナマエはすぐに眠りに落ち、すうすうと寝息を立てていた。安心しきった寝顔に再び笑みが零れた。
「いつの間に、こんなに綺麗になったんだろうな…」
サラ、と顔にかかった髪を避けてやれば、ナマエの可愛らしい顔がよく見えた。
ナマエは元々可愛い顔をしている。それはわかっていたが、こうやってまじまじと見てみると…本当に綺麗になった。他の野郎共が惚れるのも分かる。
鼻まで被っていた布団をかけ直してやり、電気を消して部屋を出た。ドアを閉め、それを背に俺はズルズルとその場に座り込んだ。
「ナマエ…」
どうしてナマエは俺の妹なんだ?
どうして俺はナマエの兄なんだ?
どうして俺たちは双子なんだ…?
「ナマエ、ナマエ…!」
溢れる涙を止める方法を知らねェ俺は、しばらくその場で静かに涙を流した。