拍手連載【土方】
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5
『…』
「…」
只今、俺たち双子は宿題中だ。小さい頃は一緒の部屋だった俺たちだが、中学生にもなって一緒の部屋はさすがに…といって、今まで子供部屋だった部屋を収納可能な壁で仕切られたそれぞれの部屋がある。
しかしながらナマエはアホで、勉強が解らないとか言ってしょっちゅう俺の部屋で宿題をする。俺は学習机で真面目に勉強をして、ナマエは小さいテーブルを自分の部屋から運びそこで頑張っている。
いつもは途中で飽きて『十四郎、遊ぼう~!』とかなんとか言って騒ぎ出すのだが、今日は大人しくシャーペンを走らせている。何なんだ?晩飯の時から何だか様子が変だ。チラリと目線だけ動かしてナマエの方を見れば、眉間にシワを寄せて黙って問題集を見つめていた。
『…あー!』
「うわっビビった!何だよ!!」
…と思ったがナマエは急に大声で叫びだし、ばーんと問題集を投げた。突然の叫びにビビった俺はシャーペンを落としてしまった。
『もうやだ、気になる!』
「何がだ」
『十四郎の好きな子って誰!?』
ずいっという効果音が合うように俺の方へ迫ってきたナマエ。心臓がドキドキと激しく脈打って、このままではヤバいと思ったので俺は後退りした。
「な、ななな何でだよ!」
『だって十四郎、気付いてないかもしれないけどモテるんだよ!?知りたいじゃん』
「ハァ?んなわけねーだろ。それならナマエだって男子から人気だぞ!お前の好きな奴を教えろ」
『そっちこそワケわかんない!十四郎が教えてよ、気になって宿題できないでしょ!!』
「何でだよォォ!」
『じゃあヒント、ヒント!』
ね、お願い!と言って小首を傾げて可愛らしく頼むナマエ。コイツは分かっててやってんのか?確信犯だったら末恐ろしい。あまりにもしつこく聞いてくるので、観念してハァと息をはいた。
「バカでアホでかなり鈍感で、どんなことにも一生懸命なめちゃくちゃ可愛い奴」
本人を前にしてここまで言うのはかなり恥ずかしかったが、どーせバレねェだろうと思って全部言ってやった。そしてナマエを見ると、何と目にいっぱいの涙を浮かべていた。
「え、ナマエ…?」
『…っ!』
顔を真っ赤にしたナマエは、黙って部屋を飛び出してった。床に落ちた問題集と、ナマエの好きなピンク色で統一された文房具を残して…。
『…』
「…」
只今、俺たち双子は宿題中だ。小さい頃は一緒の部屋だった俺たちだが、中学生にもなって一緒の部屋はさすがに…といって、今まで子供部屋だった部屋を収納可能な壁で仕切られたそれぞれの部屋がある。
しかしながらナマエはアホで、勉強が解らないとか言ってしょっちゅう俺の部屋で宿題をする。俺は学習机で真面目に勉強をして、ナマエは小さいテーブルを自分の部屋から運びそこで頑張っている。
いつもは途中で飽きて『十四郎、遊ぼう~!』とかなんとか言って騒ぎ出すのだが、今日は大人しくシャーペンを走らせている。何なんだ?晩飯の時から何だか様子が変だ。チラリと目線だけ動かしてナマエの方を見れば、眉間にシワを寄せて黙って問題集を見つめていた。
『…あー!』
「うわっビビった!何だよ!!」
…と思ったがナマエは急に大声で叫びだし、ばーんと問題集を投げた。突然の叫びにビビった俺はシャーペンを落としてしまった。
『もうやだ、気になる!』
「何がだ」
『十四郎の好きな子って誰!?』
ずいっという効果音が合うように俺の方へ迫ってきたナマエ。心臓がドキドキと激しく脈打って、このままではヤバいと思ったので俺は後退りした。
「な、ななな何でだよ!」
『だって十四郎、気付いてないかもしれないけどモテるんだよ!?知りたいじゃん』
「ハァ?んなわけねーだろ。それならナマエだって男子から人気だぞ!お前の好きな奴を教えろ」
『そっちこそワケわかんない!十四郎が教えてよ、気になって宿題できないでしょ!!』
「何でだよォォ!」
『じゃあヒント、ヒント!』
ね、お願い!と言って小首を傾げて可愛らしく頼むナマエ。コイツは分かっててやってんのか?確信犯だったら末恐ろしい。あまりにもしつこく聞いてくるので、観念してハァと息をはいた。
「バカでアホでかなり鈍感で、どんなことにも一生懸命なめちゃくちゃ可愛い奴」
本人を前にしてここまで言うのはかなり恥ずかしかったが、どーせバレねェだろうと思って全部言ってやった。そしてナマエを見ると、何と目にいっぱいの涙を浮かべていた。
「え、ナマエ…?」
『…っ!』
顔を真っ赤にしたナマエは、黙って部屋を飛び出してった。床に落ちた問題集と、ナマエの好きなピンク色で統一された文房具を残して…。