華麗なる土方一族。【土方】
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「な、何てこった…!」
さっき山崎に渡された薄い桃色の便箋に書かれた言葉を読んで、俺は驚きを隠しきれなかった……なぜならそこには。
『ごっめんくださァアァい!!!』
「な、何なんですかキミィ!!?」
アイツがが江戸に出てくると記されていたからだ…!
『ウチの十四郎はどこですかァ?』
「ウ、ウチの…?」
突然の事態に慌てている山崎と能天気なナマエの声が廊下の方から聞こえ、それが段々近付いてくるのがわかった。
スパンと障子を開けて廊下に出れば、目をキラキラ輝かせたナマエが山崎を引きずって歩いていた。
「ナマエっ!!」
『あ、十四郎くん、また一段とカッコよくなっちゃってェエェ!!!』
「…それで土方さん、このお嬢さんは誰なんでェ?」
ナマエを客間に通すと、何故か近藤さんと総悟もやって来た。
茶を持ってきた山崎は、さっきのこと(ナマエが山崎のことを完全に無視していたことだ。)を根に持っているらしく、ナマエから一番離れた所に座った。
『あ、申し遅れました!私の名前は土方ナマエ。十四郎くんのイトコ兼婚約者でーす!!』
「「「ハァアアァァ!!?」」」
「ちょ、#ナマエ…!」
『何よ~ホントのことでしょ?』
そう言ってニコニコ笑っているナマエは本当に可愛らしい。クリッとした瞳に艶がいい漆黒の長い髪。他人に見せなくないが為に近藤さんたちにも紹介しなかったが、間違いなく俺のイトコ兼婚約者だ。
しかし、紹介しなかったのにはもうひとつ…大きな理由があって。
「ナマエ、さん…んん、ナマエちゃんかな?歳はいくつなんだい?」
『ハイ、14歳です!』
「「「じ、じゅうよんんんん!!?」」」
そう、ナマエはまだ14歳。総悟より4つも年下なのだ。それをコイツらが聞いたら、絶対…。
「ぶわははは!土方さんロリコンじゃねェですか!!鬼の副長がロリコン……ひぃー笑いが止まんねェや!!!」
「もはや犯罪ですよ!副長がロリコンだなんて!!」
「そこかァアァ!!!バカにしやがってテメーら切腹…」
バキィイィ!!!
ナマエの歳を聞いて、俺のことをバカにした2人組に制裁を加えようとすると、何かが破壊される音が。
そっとナマエの方を見てみれば、持っていた湯呑みが粉々になっていた。
『あら嫌だ、強く握りすぎちゃったわ。ゴメンナサイ?』
ナマエは笑顔でそう言ったが、目が笑っちゃいねェ。パラパラとナマエの手からこぼれる湯呑みの破片を見て、総悟たちは急におとなしくなった。
「…俺はいーと思うよ、愛に歳は関係ないからな。ウン」
『ふふ、そうですよね。そこらのオバサンたちよりも、十四郎くんのことを愛してる自信がありますし』
今度は本当にニッコリ微笑んだナマエは、総悟たちを一瞥してから俺を見つめて言った。
『十四郎くんもそう思うよね?』
「ん、あぁ…」
適当な相槌みたいになってしまったが、俺は本当にそう思っている。
だってよく考えてみろよ?可愛い娘が、俺の手の中でどんどん綺麗になってくんだぜ?
…最高じゃねェかァアァ!!!
俺がオヤジになっても、ナマエはまだ若くて美人なんだぜ?この上ない幸せだと思う。
…これ以上想像すると顔がニヤけてしまうので、現実に目を向けることにした。
ナマエは総悟と山崎を完全に敵とみなしたらしく、さっきから目が合う度に睨んでいる。
コイツは昔っからそうだ。俺をバカにしたりする奴は徹底して嫌い、それが物凄く態度に出る。
俺が江戸に出る前と何も変わっちゃいねェな。と思い、自然と笑みが溢れた。
そこで小さな疑問が。そういえばナマエは何で急に江戸に出て来たのだろうか?未だ2人を牽制しているナマエに聞いてみることにした。
「…ところでナマエ、何で急に江戸に?」
俺が声をかけると、睨んでいた時とはうって変わって、パアッと眩しい笑顔を向けてくれた。
『十四郎くんに会いたかったからに決まってるでしょ~?えっと、近藤さん…でしたよね?1ヶ月くらいお世話になります!』
「おゥ、ゆっくりしていきな!」
「「え゙え゙え゙え゙え゙!?」」
凄く嫌そうな顔をする2人をナマエは鼻で笑い、俺の方に向き直って
『ふつつか者ですが、よろしくお願いします』と、綺麗に礼をして微笑んだ。
その顔が酷く艶やかで、いつの間にそんな美人になっちまったんだ。と、少し寂しくなった。
その上…よく見れば出てるとこは出て、締まるとこは良い具合に締まっていた。勝手に色っぽくなりやがって…!
しかし、そう思った次の瞬間にはコロッと表情を変えて『十四郎くんにちょっかい出したら、私が許しませんからね!』と、2人を脅していた。そしてどこから取り出したのか…総悟愛用ピコピコハンマーで一発殴られ、逃げる総悟をドタドタ音を立てて追いかけ回すナマエを見ていたら、まだまだ子供だな……と思った。
華麗なる土方一族。
(やーい、ロリコン土方ァアァ!!)
(やかましい!ロリコンの何が悪ィんだ!!)
(副長が開き直った…!)
お友達記念すぐちゃんリク土方さんロリコン夢。
え、何コレェエェ!!!ロリコンじゃない上に訳がわからん…;;
すぐちゃんごめんなさい!こんなんで良ければ捧げさせていただきますっ。
2008.3.14 愛紗