散りゆく桜【近藤】
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3月3日、今日は銀魂高校の卒業式。
毎日通ったこの通学路も、明日からはただの道になる。
桜舞い散る中を通り抜けて学校に行く途中に見かけたあなたは、ずっと前からちっとも変わっちゃいない。
ただひとつだけ変わってしまったのは、あなたの気持ちだ。
「お妙さーん!今日も美し…ブハッ!!」
「あら、今視界の端にゴリラのようなものが見えた気がしたんだけど…」
「気のせいアル、姐御!さっさと卒業式に行くネ!!」
高校から一緒になった妙ちゃんに、三年間片想い中。
道に倒れた勲を起こして『大丈夫?』と声をかければ、平気だと言って立ち上がる。勲の制服についた砂埃を払ってあげた。
『もう、今日は卒業式なのに…』
「関係ないさ!俺の愛は年中無休だからな」
『…バカじゃないの……』
「バカでもいいさ!ホラ、学校行こう」
勲は本当にバカだ。何度もフラれてるのに諦めずにアタックしまくる。
勲は本当にバカだ。私が10年以上想い続けているのに、ちっとも気付いてくれない。
勲に好きな人がいるのは仕方がない。ただ私の想いを締め付けるのは、勲の優しさ。好きなのは妙ちゃんだけのハズなのに、私にも優しくするんだもの。
今日は勇気を振り絞って第二ボタンを貰おうと思っていたけど、それは急遽中止。
この想いは誰にも秘密のまま葬ってしまおう。
今日がこの恋の命日だ。
舞い散る桜、どうか私の恋も道連れに。
どうかこの恋が、二度と戻ってこないように…。
散りゆく桜
(ナマエ、泣いてんのか?)
(目にゴミが入っただけよ、バカゴリラ!)
(ええっ、バカゴリラってヒドくない!?)
激短編…!
もうちょっと切なさと儚さを出したかった。
2008.3.1 愛紗