五夢
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今日もまた、土方さんは私のところに来てくれた。
最近の私は毎日、無意識の内に土方さんが来るのを今か今かと心待ちにしている。所詮叶わぬ恋、後から悲しくなるのはわかってるけど…でも土方さんと過ごせるこの一時は、一生の宝物になるだろう。
しかし私の幸せのために土方さんのお金を湯水のように使わせるわけにはいかない。私は店長さんに頼み込んで、今日の指名料だけは負けてもらうことに成功した。それが嬉しくていつもよりもテンション高めに土方さんの待つ席に向かった。
『土方さん土方さん!』
「なんだ、今日は機嫌がいいんだな」
『ふふっ聞いてください!それがですね、今日の私の指名料は要らないんです!店長さんにお願いしたんです!』
私が興奮しながらその事を告げると、なぜか土方さんはポカンとしていた。あ、やっぱ指名料だけってのがアレだったのかな。でもこれが精一杯だしなぁ……。
『あの、すいません…お酒代は頂くことになるんですけど……』
申し訳なさそうにモジモジして呟き、俯いていた顔をあげると、土方さんは柔らかく笑って私の頭に手をポンとのせた。
「サンキューな、鈴」
今だけはこの笑顔…私だけのものだよね。
そう思うと、私まで自然に笑顔になった。土方さんは、私の笑顔を引き出す天才だと思った。
五夢*姫の過去と明晩の誘い