四夢
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「いらっしゃいませー」
今日、ここに来るのは非常に気まずかった。一体どんな顔をして鈴に会えばいいのかわかんねェ…。それを考えてもまだ、鈴に会いたい気持ちの方がデカくて。どうしても、鈴に会いたくて。いつもの如く大金を持ち、店にやって来た。
出迎えたのは鈴ではなくいつもいるボーイで、接客中かと思ってぐるりと店内を見回してみても鈴の姿は見えなかった。
俺は当然の様に鈴を指名し、案内された席に腰掛けた。しばらくすると店の奥から『嘘!』という鈴の叫び声が聞こえ、バタバタという足音が響いてきた。
騒がしい奴だな、本当に。
焦って走っている鈴の姿を想像するとなんだか笑えて、もうすぐそこの角から姿を現すであろう鈴を待った。
『ひじ、かたさんっ…!』
一瞬立ち止まり大きな声で俺の名を呼んだ鈴は、コケそうになりながら俺の席まで再びダッシュしてきた。
『な、んで…!』
「何だ、俺が鈴を指名しちゃいけねーってのか?」
俺の隣に座った鈴の発した言葉は、予想外のものでちょっと戸惑った。が、平静を装って返事をする。
『あ、いえ…そんなわけじゃなくて。もう来てくれないかと思いました』
「…バカが、キッチリ責任取ってもらうぜ」
俺が来たのが嬉しかったのか、楽しそうに酒を作る鈴にそう言えば、驚いたように目を見開いた。コロコロ変わる表情が楽しくて、つい笑みがこぼれる。
「旨い酒、作れよ」
そう言ってやれば、一瞬ポカンとした鈴はニッコリ笑って『腕によりをかけます!』と言った。