生きる世界、
…あれ?何か頭がボーッとしてる。何でだろ、体もダルい。喉も痛いし……これはもしかして、いや、もしかしなくても風邪ですか。
『…うぅ……』
起き上がろうにも、体が言うことを聞かない。ボーッとしていた頭がズキズキと痛み始めた。どうしよう、息も苦しい…だ、誰か…助けっ…。
ピピピピッ ピピピピッ
め、目覚まし時計だ。もうそんな時間?あ、やばい…早く止めないとトシが起きちゃう。でも、体がうまく動かない…。
「[#dn=2#]…?」
『……トシっ…』
眠そうにムクッと起き上がったトシは、私の顔を見てものすごく驚いた顔をした。ああ、そんなに調子悪そうな顔なのかしら。
何か言おうとしていたが、目覚まし時計が鳴りっぱなしなのに気付いて、止めてくれた。そしてその手で私のおでこを触って、やっぱり…みたいな表情を浮かべた。
「お前、熱があるじゃねーか」
『マ、マジでか…』
そう呟いて、私は意識を手放した。
drei 生きる世界、