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あなたの想い



『え、と…』



かなりのスピードでドキドキしている心を必死に落ち着けて、冷静を保とうと努める。ぐちゃぐちゃになった頭の中を整理して、今の状況を確認する。



『どういう、こと…?』



私がそう尋ねると、トシは言いにくそうに話し始めた。


「総悟から電話かかってきたんだ、俺がこっちに来た理由が分かったかもしんねェって…」

『…』


私は無言のままトシの目をジッと見つめて、次の言葉を待っていた。


「この刀が妖刀だってことは…知ってるよな?」

『…ん』



漫画で読んだ…この妖刀のせいでトシは大変な目にあってた。けど、それが何の関係があるんだろ?


「総悟が調べた結果によると、この妖刀には持ち主がヘタレたオタクになる以外にも伝説があったんだ」

『伝説…?』



スゥと息を吸い込んだトシは、さっきとは打って変わって穏やかな微笑みを浮かべていた。




「運命の人と、出会わせてくれるんだってよ」



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