類は友を呼ぶって事
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廊下に放置された掃除機を見付けた雅は、それを見つめてポツリと言った。
『十四郎、お掃除してたんですか?』
「あのな、名前を呼び捨てしといて敬語っておかしいだろ」
『だってお世話になるのに…』
「そんな畏まるなって。自分の家みたいにくつろいでいいから」
『自分の、家…』
そう呟いた雅は、なんとボロボロ大粒の涙を溢して泣き始めた。それにギョッとした俺はワタワタ慌てるしかなかった。
「わわわ、何で泣いてんだ!!」
『今日会ったばっかなのにっ…十四郎が優しいからだよー!』
「いーから拭け!!」
『もぺぺ、痛い痛い!』
そこにあったティッシュを何枚か引っ付かんで雅の顔をガシガシ拭いてやるとキャーキャー騒いで笑う雅を見て、顔は大人っぽいのに中身は子供だなと思った。
『あ、私がするよ掃除!これくらい手伝わないとね~』
「おぉ、サンキュ」
ぎこちない手つきだったが、一生懸命掃除をする雅を見ていたら何だかおかしくて、つい噴き出してしまった。そーだ、夕飯何にしよう…。
「雅ー」
『はーい。うわっコードが足に絡まった!』
「…大丈夫か?」
『えへへ、何とか…それで何?』
「あ、夕飯何がいい?」
『何でもいいよ…あ、料理は手伝えないからね、私』
「そーなのか、じゃあ冷蔵庫にあるもんで何か作る」
『ゴメンね。私、何も出来ないから後ろで応援してる!』
そう言って、料理をする俺の後ろで『がんばれー』とか言いながらヒョコヒョコしてる雅が可愛く……って、惚れてないからなコレェエェ!!!
連載第二話。
彼女はクールビューティーなんかじゃなくて、面白い天然ボケでした。
2008.5.8 愛紗