新学期、旋風注意報!
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『はじめまして、高島雅といいます。仲良くしてください』
艶のいい漆黒の髪を後ろでひとつに束ね、整った顔でニコリと微笑んだ彼女にクラス全員が見惚れていた。男子だけでなく、女子までも。
「…じゃあ雅ちゃんには、んーと…総一郎くんの隣に座ってもらおうかな」
『総一郎くん…』
「先生、総悟でさァ」
そう言って立ち上がった総悟を見て、高島はそちらに歩いていった。
『総悟くんっていうの?仲良くしてね!』
「もちろんでさァ!」
HRも終わり、新学期恒例の大掃除の時間になった。しかし3Zが真面目に掃除をするはずもなく、高島への自己紹介タイムが始まった。
「私は神楽っていうアル!雅、って呼んでもいいアルか!?」
『神楽ちゃんね、いいよ!』
「私、志村妙っていうの。こっちは柳生九兵衛…九ちゃんって呼ばれてるわ」
「よろしくな、雅ちゃん」
『妙ちゃんに、九ちゃん…よし覚えた。仲良くしてね!』
志村たち女子に囲まれて、嬉しそうにはしゃぐ高島。それを遠くから傍観している男子。近藤さんなんて高島と話してみたくてウズウズしてるぞ。志村妙のことはいーのかよ。
「…来島また子っス」
『また子ちゃん…よろしくね!』
「…晋助様に惚れたら許さないっスよ!!」
『し、晋助様?』
「またまたまた子のアホ杉病が始まったアル」
「よく飽きないわよねェ」
「きいいい!お前ら、言わせておけばァアァ!!」
「何だコラ、やるかコラァァ!」
「この来島また子の早撃ちに勝てると思ってるっスかァアァ…!」
さっきまで仲良さげに話していたのに、チャイナ娘と来島がいきなりケンカをおっ始めやがった。アイツらがケンカをすると、教室中が巻き込まれるから大迷惑だ。掃除時間なのに、机やら椅子やらが教室を飛び交っている。
そんな中、事態についていけずにポカンとしている高島の方に、あろうことか机が飛んでいった。
「危ね…!」
俺の声に反応してか、高島は振り返って机に気付いた。そして次の瞬間、バキッという鈍い音と共に机が真っ二つに割れた。教室に本日三度目の沈黙が訪れた。
『ああ、ビックリしたァァ』
「雅ちゃん…」
「今、何したの?」
『へ?…あ!机壊しちゃった!!』
最初は何で高島がZ組に転入してきたのか、理由が分からなかった。Z組より人数の少ないクラスもあるし、何よりうちのクラスはキャラが濃い。しかし今は、その理由が明確に分かる。
コイツ、キャラめっちゃ濃いいいいい!!!
新連載第一話。
新学期初日からテンション高めな3Z。
2008.5.7 愛紗