そうだ、京都へ行こう
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「そんじゃ、どっか行きたいところある奴いるか~?」
先生のその言葉に教室中がざわついた。え?行き先って決まってるもんじゃないの?
『総悟くん総悟くん、行きたいところって…?』
「アァ。うちの学校は自由な校風がウリでしてね、修学旅行の行き先はクラスごとに生徒が決めるんでさァ」
『そんなんでいいの!?』
「ま、銀魂高校ですからねィ」
総悟くんの一言に妙に納得できた。どこがいいかなあ…と思いをめぐらしていたら、みんながワイワイ意見を言い始めた。
「ハイハイ!題して【ギャル曽根も真っ青!横浜中華街食べ歩きツアー】がいいネ!!」
「神楽、お前一人で行っとけ」
「私は京都がいいわ」
「僕も妙ちゃんに賛成だ」
「それなら俺も京都がイイ!なっ新八くん」
「え?あ、はい…」
「俺、北海道」
「俺、沖縄」
「ヅラ、テメッ!わざとだろう、わざと俺と真逆の場所を言ったんだろう!!」
「知らんな、俺はシーサーに会いたいんだ。被害妄想も大概にしておけ」
「キィイィィ!!」
「私は晋助様と一緒ならどこでもいいっス!」
「私も銀さんと一緒ならドブ川でもいいです!」
「猿飛はドブ川、っと…」
「フン、もっと蔑みなさい。それが私の糧となる」
「俺はー…」
「ジミー、いつからそこにいたアルか?」
「えええええさすがにヒドイ!」
みんなの迫力に押されてなかなか発言出来ずにいると、そんな私に気付いたのか総悟くんが声をかけてきた。
「雅はどこがいいんでェ?」
『私…も、京都かなぁ?』
「じゃー俺も京都にしまさァ」
『総悟くんは行ったことある?京都の辺り』
「小せェ頃に一度きりでさァ。全く記憶にありやせんが」
『そうなんだ!私は行ったことないんだよねぇ、あの辺り…』
京都に決まったら嬉しいなぁ…どうやって決めるんだろう?やっぱり多数決?
あ、そういえば十四郎もまだ発言してないよね……十四郎はどこに行きたいんだろう?
「トシィイィ!お前は!?」
「俺も京都」
「マジでか、キャッホォォウ!!」
「うるせーよ!」
「全員落ち着け~…ったくお前らの頭は中2か?」
「否定は出来ません!」
「先生の教育の賜物アル」
「何ちょっと先生のせいにしてんの!ハァ~…もうやってらんねー」
『頑張ってください、先生!』
「…よォォし!」
「態度があからさまだな、オイ」
「贔屓だ、贔屓~」
それからしばらく銀八先生の批判が続いて(先生はまた半泣きになっていた)、落ち着いた頃にようやく多数決を取ることになった。
「えっと…そんじゃ、京都がいい人~」
「ハーイ!」
「1、2、3…アァァ!チラチラ動いてんじゃねェェ!!じっとしとけバカヤロー………高杉以外全員だな。よし、京都に決定」
「待てェェ!!何で俺だけ!?空気読めねェ奴みたいじゃねーか!」
「気付いてなかったのか」
「ヅラァァ!お前沖縄はどうしたんだ!!」
「俺はシーサーよりも舞妓さんに会いたい」
「リアルな欲望ゥゥ!!!!また子は何で京都なんだ!?」
「晋助様、私は漢字は読めないっスけど空気は読めるっス」
「うまい!」
「うまくねェェ!!もういいよ、俺も京都に賛成!!!」
そんなこんなで涙目の高杉くんの同意により、3年Z組の修学旅行先は全員一致で京都に決定した。