恋愛初心者への難問
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オムライスを受け取って、人の波を掻き分けて妙ちゃんたちの待つテーブルに戻ったら、神楽ちゃんの前になぜか炊飯器があった。
『待たせてゴメ…何ソレ?』
「ん?コレのことアルか?」
「コレは神楽ちゃんのお弁当よ」
えええええ!ソレ炊飯器ィィ!!…なんて考えていたら、神楽ちゃんがパカッと炊飯器の蓋を開けた。中には艶々した白米…神楽ちゃんはサッとしゃもじを取り出して豪快にソレを食べ始めた。
『あわばばば…!』
「雅ちゃん、3Zでは世間の常識が通じないと思った方がいいぞ」
「九ちゃんの言う通りよ。うちのクラスは治外法権だから」
『そ、そうなんだ…?』
そうか、こんなことでいちいち驚いてたらいけないんだ…と思っていたら、妙ちゃんたちもお弁当を取り出した。
『わあっ、九ちゃんのお弁当スゴい!お重だ~』
「いつも無駄に張り切るんだ、弁当を作る東城って男は」
『妙ちゃんのは…』
「今日は卵焼きが上手く出来たのよ~」
嬉しそうにそう言う妙ちゃんがお弁当箱の蓋を開けると、そこには真っ黒な物体が…ってあれれ?なんだろうアレ。
「…卵焼き?」
「姐さん、ソレって暗黒物質…」
「卵焼きよ?」
「「「ですよねー!」」」
近藤くんたちはキレーに声を揃えた。妙ちゃんってスゴいな、たった一言で3人を黙らせるなんて…尊敬する。
スプーンをくわえながらそのやり取りを見ていたら、十四郎が私の視線に気付いたのか口パクで「何だよ」と言ってきた……たぶん!だから『何が?』と私も口パクで返したのに、十四郎はプイと顔を背けた。え、何なの!?