困ったときこそ究極技
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「オラァァァァ!!」
今日の仕事(最近平和で見廻りしかやってない)を終えて屯所の廊下をプラプラ歩き、ちょうど総悟の部屋の前を通りかかったとき…叫び声としか形容し得ない声が聞こえてきた。また総悟が何かやってる…と好奇心の湧いた私は、『そーごくーん』と声をかけてゆっくり障子を開けた。中では総悟が必死の形相でプレステ2のコントローラーを連打していた。プレステ持ってたんだ!
チラとテレビ画面に目線を移せば、何かよく分かんないけど足軽っぽい人たちがたくさん吹っ飛んでいた。どうやら総悟はアクションゲームをやっているらしい。ゲームをほとんどやったことのない私は、ただ黙って総悟とテレビ画面を交互に眺めるしかなかった。
テレビに《織田信長 勝利》という文字が出てきてやっと、総悟は「おお、##NAME1##じゃねーですかィ」と声をかけてくれた。
『ゲームやってんの?』
「そうですぜィ。最近平和すぎて暇なんでさァ」
いつもサボってる総悟に暇も何もないと思うんだけど…というツッコミは置いといて、総悟の隣に座ってゲームのケースらしき物に手を伸ばした。総悟がやっていたゲームのタイトルは《戦国BASARA2》というもので、私の脳内は『BASARAって何?戦国なのにローマ字なの?てか戦国って私の想像してる戦国時代であってるの?』と色んな考えがぐるぐる回って混乱していた。
「妃咲もやりますかィ?」
『え、でも私ゲームとかあんまりやったことないし…』
しかもやったことあるゲームと言えばぷよぷよとかテトリスくらいで、アクションゲームなんて絶対に無理!と拒否する私に「大丈夫、大丈夫。操作は簡単ですぜィ」とコントローラーを渡し、ボタンについて軽い説明を受けた。アバウトすぎて全然わかんなかったけど…まあ負けても大丈夫か!
「どのキャラにしやすか?」
『どのキャラって言われても…あ、すごーい!戦国武将だ!!』
「戦国」とタイトルにつくだけあって、選ぶキャラクターたちは戦国武将。こっちに来る前、日本史を勉強していただけあって私にも見覚えのある名前ばかりだった……中には意味不明なキャラクターもいたけど。
『レベルはみんな一緒くらいなんだね』
「今日始めたばっかなんでねィ」
『あ、伊達政宗!独眼竜だ~……何この真田幸村、和服すら着てない……わ、濃姫も使えるんだ!』
キャラクター選びにワイワイ盛り上がっていた私は、結局伊達政宗を選んだ。装備するアイテムは総悟に選んでもらって、姉川で浅井長政と戦うことにした!
『ぎゃー敵が!』
「妃咲、□ボタン連打でさァ!」
『ぬわああ!来ないでー!』
「いい感じですぜィ」
総悟に言われるがままボタンを連打して何かよく分かんないけどBASARAゲージ?が溜まったとかで必殺技?を出したりして敵を倒していった。何かコレ…ストレス発散になるね!気持ちいい!
気分が乗ってきた私は、固有技とかいう…普通のよりちょっと強い技を織り混ぜて攻撃できるようになっていった。伊達政宗強い!
そんな中、さっきまではゲームに集中していたせいで聞いていなかったゲームの中の私(伊達政宗ね)の声が聞こえてきた。
《レッツパーリィ!!》
「…ん?」
『そういえばこの声…』
聞き覚えのある、低くてハリのある声…間違いない。この声は……
『トシ、くん…?』
「…似てやすねィ」
伊達政宗はトシくんに似た声で怪しい英語を操っていた。
24*困った時こそ究極技