行け、芋掘り隊!
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『よかった、間に合って!』
江戸の町を全力疾走して着いた場所は万事屋前。ちょうど3人が出掛ける時で、あとちょっと遅かったら入れ違いになるところだった!
「妃咲さん!どうしたんですか?そんなに走って…」
『いや、ちょっと仲間に入れてもらおうと思って…』
「とうとう真選組辞めて万事屋に仲間入りか!ヤッホーイ!!」
「キャッホォォイ!!」
『い、いや違くて!こないだ銀ちゃんが言ってた農作業の依頼って今日でしょう…?』
私の転職説に大いに盛り上がる3人を制して一気に言えば、銀ちゃんは少し戸惑いながら「そうだけど…」と返事をしてくれた。何で私がそんなこと言うかがわかんなかったんだろうな。
『農作業、手伝わせて!』
「え、いやこないだも言ったと思うけど、この依頼のギャラって…」
『わかってる!だから一緒に行きたいの……ダメ?』
勝手にすぐ仲間に入れてもらえると期待していた私は、『やっぱり仕事だし、そんな簡単に仲間にはなれないのかも』と思ってちょっとシュンとしながら尋ねた。もしかしたら今日のために銀ちゃんたちは血の滲むような特訓(農作業のね、)をしてきたのかもしれないし…!こんなド素人の私がついていったらダメなのかもしれない。
「いや、全然構わないけど」
『…え、本当?やったぁ!!』
銀ちゃんは小さくプッと噴き出して笑いながらも、申し入れを快諾してくれた。私の心にちょっと諦めの感情が芽生えてきた中でのOKだったので、その分喜びも大きかった。
仕事場までの移動のバスの車内では、神楽ちゃんと『今年は天気が良かったから、きっと豊作だね!』「マジでか!食い放題アルか!」と農作物の出来について話していた。うん、何か農家っぽいよね!気持ち的にもう農家のお嫁さんになりきっていた私は、トシくんと一緒に泥だらけになりながら笑って野菜を育てている姿を想像してしまって、恥ずかしさが抑えられなくなった。
『…もー!眩しい、笑顔が眩しすぎる!!』
「わぁ!何ですか急に!」
「ビビったアル」
「笑顔がどうしたって?」
『え?あ、ゴメン。つい声に出してしまった…』
イカンイカン!と気を引き締めてバスの前方を見ると、そこは360度を畑に囲まれたのどかな風景が広がっていた。よし、頑張るぞ!