やっと通じた想い
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「…ね、眠れなかった……」
昨夜、俺はなんつーことを口走ったんだ!自分で自分が信じられん。今考えると、あれは夢なんじゃないかと思う…ん?夢?……そうだ、あれは夢だ!!きっとそうに決まっているゥゥ!!!
外でスズメがチュンチュンと騒ぎ出したので、体を起こして身支度を整えて洗面所に向かったが……
『と、トシくん…』
「…あ、妃咲……」
まだ心の準備ができていないのに、廊下で妃咲に出会ってしまった。あれは夢だ、大丈夫だ十四郎…!
『…おはよう!今日もいいお天気だね!!』
「あ、あぁ。そうだな!」
『じゃあ私、食堂に行くから…』
妃咲はいつものようにニッコリと微笑んで去っていった。昨日のことには一切触れなかった…よな?よかった、やっぱあれは夢だったんだ!
「夢じゃありやせんぜ」
「おわァアァ総悟ォォ!ビックリさせてんじゃねェよ。そして心の中を読むな!!」
妃咲を見送った俺の背後から現れたのは総悟だった。
「昨日、土方さんは妃咲に好きって言いやしたぜィ」
「やっぱりか~…ってゆーか何でお前が知ってんのォォ!?」
「ふっふっふ…この俺に不可能はありやせん」
そう言ってスチャッと取り出したのは【総悟マル秘データ帳】…って懐かしいなソレェェ!!いつまで引っ張る気だ?もう忘れちまってる人多いぞ絶対!
総悟に構ってても何一ついいことはないので無視して顔を洗いに行こうとしたら、総悟に声を掛けられた。
「後悔しちゃ、いけやせんぜ」
その言葉に足を止め、顔だけ振り向いて総悟を見れば…総悟は苦笑いを浮かべていた。そうか、そういえばコイツも妃咲のことが…。
「総悟、お前…」
「もちろん土方さんにだけいい思いはさせる気はありやせん、遠慮なく邪魔させてもらいやすぜ」
「…あぁ、分かってらァ」
小さな声で「ありがとよ」と呟いて、再び歩みを進めた。あ、妃咲にこの気持ちを伝える前に、ちょっと練習しとかねェとな…。