女は美を求める生き物
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『あ、トシくん!』
「どーしたんだ妃咲、風呂場の前で」
『ちょっとお願いがあって…』
「…お願い?」
山のような書類の整理が終わり、やっと風呂に入れると思って来たらなぜか脱衣場の前で妃咲が体育座りをしていた。俺に気付くと嬉しそうに近寄ってきて(すごく可愛かった)、もじもじしながら何か頼みがあると言った。
頼み?妃咲の頼みならそりゃ何でも聞いてやるが、何で風呂場の前で頼む!?え、そういうこと?待て、落ち着け十四郎。きっと「風呂に入りたいから見張っといてくれ」的な頼みだろう。うん、きっとそうだ!
一人で納得して妃咲の方をチラリと見ると、ほんのり頬を紅潮させてキョロキョロ周りを見回しては言おうか言うまいか迷っているようだった。
待て待て待てェェェ!確かに俺たちは付き合ってから結構時間が経っているが、そんな急に!?いや、俺としては大歓迎だけども!妃咲から言ってくるなんて願ってもないことだけどもォォォ!しかしながら妃咲は既に寝巻き姿だし、タオルも持ってない。きっともう風呂には入ってる、ってゆーか何で俺は一人で解析してんだ?
心の中で葛藤を繰り返していた俺だったが、妃咲が俺の名を呼ぶ声で我に返った。
「おおおう、何だ妃咲?言ってみろ」
『うん、あのね…耳貸して?』
俺が妃咲の身長に合わせて屈んでやれば、恥ずかしそうに妃咲は耳元に口を寄せた。ちょ、ま、これやばいだろ。俺の全神経は耳に集中した。
『体重計、使わせて?』
妃咲のこの言葉を聞いた俺がずっこけたことは、もはや言うまでもない。
18*女は美を求める生き物