やっと通じた想い
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トシくんが私の部屋から飛び出していってからしばらくの間、私は腰が抜けて立つことが出来なかった。何でってそりゃ…トシくんが……わ、私のこと好きって…!
いやいや落ち着け妃咲、あれにはきっと深い意味はないはず!変に期待したら後々ヘコむ結果になっちゃうからァァ!!
『そう、だよね…』
自分に言い聞かせたはいいものの…頬の紅潮はなかなかおさまらなくて、心臓もドキドキとうるさく鼓動していた。
やっぱり大好きな人に「好き」って言われたら、どんな女の子でも嬉しくなっちゃうだろう。今の私は誰かから聞いた、恋をした女の子の表現【乙女と書いてバカと読む】というのがピッタリ当てはまると思う。
それに、私がこの世界から消える瞬間のことは覚えてないけれど…その直前に見た、トシくんの泣き出しそうな笑顔。私のために無理して笑ってくれたのも、とっても嬉しくて幸せだった。
この想いは、口に出してはいけないと思っていた。いつかきっと、別れの日がやってくるから。でも伝えなくちゃ、最後に言わなくちゃいけない…!と思ってあの時言葉にしたのだけれど、あれを聞いてトシくんはどう思ったのかな…?
『…期待しちゃダメだよ、バカ』
呟いた言葉とは裏腹に、さっきのトシくんの発言が頭の中に響いていた。
3*やっと通じた想い