目指せ頂点金メダル!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
私は武道館の救護室で処置をしてもらい、お礼を言って柔道場に戻った。するともう女子の部は終わっていて、トシくんの出る最初の階級の試合が始まろうとしていた。
『あ…』
試合コートに立つトシくんは誰よりも輝いていて、私の胸はドキリと高鳴った。
準決勝くらいで銀ちゃんと当たっていたが、その時はどの試合よりもきれいな一本を決めていた。
途中少しドキドキする展開もあったが、強いのなんの。トシくんは本当に出た階級全てを制したのだ。
負けないって信じていたけど、まさか本当に全部勝つなんて…!驚きのあまりポカンと口を開けてトシくんを見ていたら、最後の礼を終えたトシくんはこっちを見て嬉しそうに笑っていた。
表彰式の後、総悟の出場する水泳を見に行ったが、何と総悟は変な泳法で自由形の100、200メートルで優勝していた。しかしイチローのポジションを知らないだけあって野球は1回戦コールド負け、その上射撃でバズーカを用いて失格になっていた。
閉会式(全ての競技を1日で終わらせるというハードスケジュールだった)の後、屯所に戻ってメダルの個数を確認するとダントツでトシくんの優勝。私たちは安堵のため息をついた。
『よかったよかった、トシくん優勝おめでとう!』
「疲れた…今日、俺…何人投げたんだろ」
『あはっ、確かに!』
トシくんの部屋で2人だけの慰労会を開いて、のんびりとした時間を過ごした。
『あ、』
あることを思い立った私はトシくんの隣にスッと移動して、正座をした。
「何だ?」
『膝枕!だってトシくんが優勝でしょ?』
「ええええ!いい、いい!」
『…そ、そんなに拒否しなくても』
全力で拒否されたことにかなりのショックを感じ、落ち込んでいたら「あー…」とか言いながらトシくんが頭をガシガシとした。
「じゃあ、邪魔するぜ…」
『え?あ、どうぞ!』
私の太ももにトシくんの頭があって、自分から言い出したのにも関わらずかなり恥ずかしくなった。
でも、真っ赤になったトシくんの耳がピクピクしてるのがとても可愛くて、私は自然と笑顔になった。
連載第十四話。
な、長ェェェ!(爆笑)
2008.8.12 春日愛紗