目指せ頂点金メダル!
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「えー、それでは内容を説明します」
会議室に隊士全員が集められ、第2008回かぶき町北京オリンピックに参加するための説明会が行われた。
ちなみに全員ジャージ姿。しかも配布されたジャージは確実に某日本代表を意識した感じのデザインで、背中にはデカデカと【SHINSENGUMI】と刺繍がしてあった。
正面に置いてあるホワイトボードにサラサラと文字を書いていく勲さんの後ろ姿を見つめながら、私たちは小さい声で話をしていた。
『本気だね、勲さん』
「全くいい迷惑でさァ。何でこんな暑い中運動会なんて…」
「しかも俺らかぶき町の住人じゃねーってのに」
他の隊士のみんなも乗り気な人は少なく、(だってほら、暑いし)ダルさ全開で勲さんを見ていた。
「俺たちがエントリーした種目はコレだ。団体種目は基本的に隊ごとに出場な、場合によっては助っ人を取ることも可」
『うわ、結構種類ありますね』
「もちろん目指すは金メダルだからな、真選組の威信にかけてみんな頑張れ!」
「…賞品とかねーんですかィ?」
「賞品?そうだな~…じゃあ一番たくさんメダル取った人は、妃咲ちゃんに膝枕してもらえるとか」
『…はい!!?』
勲さんのとんでもない発言に、その場の空気が固まった。そんなこと聞いてないし!それに私には、トシくんがいるし!
そう思いながらトシくんの方をチラッと見れば、額に青筋を浮かべたトシくんはワナワナと震えていた。そして次の瞬間、勲さんに飛びかかって胸ぐらを掴んで大声を出していた。
「アンタバカか!?妃咲は俺のもんだ、誰にも渡さねェェェ!」
「いーじゃん膝くらい!貸してくれよ!!」
「ダメに決まってんだろーが!」
「土方さん…この国は民主主義、多数決は絶対ですぜ」
「こんな不健全な多数決認めねェよ!」
「はい、賛成の人~」
「あ!勝手に進めんなァァ!」
私とトシくんの抵抗も虚しく、賛成多数で勲さんの案が可決されてしまった。
「すまねェ妃咲、女に飢えた野郎共の執念が思いの外強くて……」
『いいよいいよ、トシくんは頑張ってくれたよ!それに私が一番になれば問題ないでしょ?』
すっかり落ち込んで肩を落とすトシくんを慰めて、前に書かれた種目を見た。
運動はそんなに得意じゃない私がメダルを狙える種目なんて限られているが、これはもうやるしかない!
『私、頑張る!』
とにかく1つでも多くの種目で、メダルを取らなくては…!