帰ってきた彼女
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隊士のほとんどがトシくんの部屋に集合して訳が分からなくなってしまったので、今夜改めて私の帰還パーティーを開いてくれるらしい。そんな派手に祝わなくてもいいのに…とか言いつつ、実はとっても嬉しい。私が帰ってきたのをみんな泣きながら喜んでくれて、それにつられて私も笑顔になった。
しかし、トシくんだけは一度も笑ってくれてない。トシくんは私が戻ってきたの、嬉しくなかったのかな…?
昨日まで(私の感覚としては昨日だけど、こっちの時間では1ヶ月も経っているらしい)私が使っていた部屋をそのまま使っていいとのことだったので、とりあえず部屋に戻って一息ついた。
『何にも、変わってないな~…』
唯一変わってしまったと言えば、やっぱりトシくんだ。前は…もっとこう、しょっちゅう優しく微笑んでくれた気がする。
悶々とした気持ちを抱えて考え込んでいたら、襖の方から「ちょっといいか」とトシくんの声が聞こえた。
『はいはい、なんでしょ?』
「…お前、本当に妃咲か?」
『え、妃咲だけど…』
襖を30センチくらい開けて、その間からじいっと私を見るトシくん。何を疑っているんだろうか?私がきょとんとしていると、トシくんはスッと襖を開けて部屋の中に入った。
「何で戻ってきたんだよ」
『何でって…』
「俺が寂しいの我慢して、妃咲を安全な世界に帰したっていうのによ…」
『へ?トシくん寂しかったの?』
「…ちちちちち違ァァう!今のなし、ウソ、取り消し!!」
真っ赤になって立ち上がったトシくんは、つまずきながら私の部屋を出ていった。そうだったんだ、トシくんも寂しさを感じてくれてたんだ…。そう聞くと、やっぱり戻ってきてよかったと思えた。
新連載第一話。
あはは、リターンズもこんな感じでやっていきます!
2008.5.6 愛紗