25.必要のない選択肢
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妃咲ちゃんが消えてから、早いものでもう1週間が経とうとしていた。
あの時、副長の腕の中でぐったりしていた妃咲ちゃんが急に強い光に包まれて、目を開けたときには妃咲ちゃんの身体どころか辺りにあふれていた血液さえも消えてしまっていた。
あの事件の後から、副長は全然笑わなくなってしまった。元々ポーカーフェイスを気取っていた節があるが…全く表情を変えないし、何に対しても淡白な反応しか返さなくなってしまったのだ。そして何よりマヨラーを辞め、ほとんど食事を取らなくなった。これには隊士全員が驚いて、副長がどれだけ妃咲ちゃんを大切に思っていたのかを物語っていた。
それでも立派に仕事をこなすし、鬼の副長は未だ健在だ。(怒鳴ったりはしないけど、オーラが怖い…)
しかし…ボーッとしてることが多くなったし、その時に見せる切なげな瞳は憂いを帯びていて、副長まで今にも消えてしまいそうだった。
「副長、報告書出来ました」
「…そこ、置いとけ」
部屋でタバコをふかしていた副長は、酷くやつれていた。
25th.必要のない選択肢