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小咄

6月14日

2019/06/14 17:14
千様「あらあ?今日も彬羽君が夕飯担当?」

蒼月「今日はジジイ元気なのにね 珍しい」


魄哉「大概のものは基本一日で治りますから」
シロ「お前は本当に年寄りなのか?」



粋「で、今日は何作ってんだ?」
彬羽「寿司。」

家康「ねえそれ割烹バイトの領分なの?」

白「そういやあの店ちっさい寿司メニューにあったな」

彬羽「手毬寿司だな
気軽に食べられるように小型にしてるってのに

どこぞの大ぐらいがわんこそばの感覚で食らいやがるから風情もくそもない」

白「どう考えても足りないだろあれ」



魄哉「見た目の可愛さとかも売りのメニューと思うんですが

まあ、見てませんよね この子は」

家康「食事と言うか 補食だもんね」



シロ「で、何故に寿司なのだ?」

彬羽「解らん。とりあえず握れるようにしとけと店主命令でな」にぎにぎ

蒼月「うちのアホな片割れに振り回されてるよねー」


シロ「そもそも 寿司とは一人前に握れるようになるまで時間がかかるのでは」



彬羽「よし。ためしに食ってみ

ぱく。
白「うまい。」ごくん


粋「兄上 何食っても旨い派じゃなかったすかね」


彬羽「せめて噛め! 消化に悪いだろ!」くわっ
小太郎「論点ずれてるずれてる」


シロ「こやつだと味見の意味がないな」


蒼月「じゃ、食いなれてそうなジジイ 食べてみたら?」

魄哉「ではおひとつ失礼して


あ、最初は青魚でお願いしたいんですが」

彬羽「味見でツウの食い方やめろ」



家康「どれ。じゃひとつ貰うね

おっ うまっ」もくもぐ

蒼月「うーん。 馬鹿殿だとなんか信用がなあ」




家康「シャリの固さと形を保つのにギリギリの程良い握り
更に手際の良さが伺える 新鮮さを損なわないネタの温度。
最高クラスをSSSとするなら 試作の時点で既にAもしくはS

粋「Σなんかめちゃめちゃ専門ぽいんだけど!!」



魄哉「言っても将軍ですからね?
戦で大勝すると宴会とかでめちゃ良いもの食べてましたし」

シロ「人は見かけによらんな」ふむ



蒼月「何お前ムカつくなあ
料理の世界で弱点なし?
本気でムカつく」

彬羽「なんでんな事でムカつかれなきゃいけねえんだ。
お前も食ってみろ」
蒼月「えー。そもそも手洗ったのー?」




間。





魄哉「仮にも料理人に言うことじゃありませんよ」

蒼月「の、脳ミソゆれたっ」たんこぶ



家康「しっかしお前すごいねー
最初はどうしてもモタつくから 結果としてネタに触れる時間が増える

んで、鮮度が落ちがちなのに そういうの感じないよ」もぐもぐ



一二三「ふふふ。そこには秘密があんだべ」

千様「秘密?」




一二三「ズバリ!彬羽さんは 暑がりの癖に末端冷え性なんだべ!!

飛天さんのお墨付きだっ!」びしっ

彬羽「Σ一二三こらバラすなあああ!!!」



蒼月「末端冷え性・・」

粋「なんか、地味にハズイようなそうでないような」


白「末端冷え性て何だ?」
彬羽「教えん!!」くわっ


千様「ひょっとして血行悪いのかしら?」もぐもぐ
魄哉「血の気が多くて 熱くなりやすいのに。
ままなりせんねえ」





挿音「なあ。寿司の起源て知ってるか?」

千様「あらお帰りなさい
起源?」




挿音「戦場で腹は減るわ体力使ってタンパク質は欲しいわってなった時にだ
片手で食えるタンパク質と米っていうエネルギーばりっばりの食いもんは貴重で
あらゆる猛者共が返り血でドロッドロで食ってたのが今も伝わってるっていう


彬羽「言っとくが 寿司は江戸幕府始まってからのものだ」




挿音「・・・」

家康「ヤンキー界ではそんな認識だったんだね」
挿音「ちげえよ。徳川忍軍内じゃそう言う事になってんだよ」
千様「あんたの部下ね。
てか確か全員元ヤンじゃない」


挿音「よし。風呂入ってくらあ」くるっ

魄哉「しっかり返り血落とすんですよー」




小太郎「なんか」
粋「食欲うせたな。」

魄哉「なんか昨日もこんなことあったような」



白「皆いらないなら貰うぞ?」わくわく
彬羽「あー。食え食え」

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