小咄
4月30日
2019/04/30 15:15<割烹 春一>
がららっ
白「たのもー」
ひな「あら いっらっしゃい。
いつものおうどんですか?」
白「いや、帰ったら夕飯だからいい。」きっぱり。
朱禅「食いもん屋に何しに来たんすか、お客さん。」
ひな「あ。常連さんの好物はチェックを。
白さんは 狐うどんでなく狸うどん派で後のせサクサク海老入り派です。」
庵「ふむふむ。」メモメモ
白「・・やっぱ食べてく」
朱禅「Σ ひな凄え。 新人レクチャーしながらメシテロを!」おおおっ
白「んじゃ。出来るまでに。
魄哉から届け物だ」どすっ。
朱禅「ん?なんだこのでかい瓶。」
白「挿音のいちご畑が大量だったもんで、なれの果てだ」
朱禅「どこから状況聞くべきだ?」だしぐつぐつ
ひな「へー。 挿音さん お野菜はともかくイチゴなんて可愛いの作ってるんですね
意外です」
白「今年は一二三向けにな」
庵「なるほど。一二三ちゃん愛されてるなあ」
白「で、その一二三が今日いちご狩りしたんだけどな
加減下手なの保護者に似たのか 片っ端からイチゴ爆ぜる爆ぜる」ふう。
ひな「すみません 物凄く怖いです。」
白「実際怖かったぞ 返りイチゴで真っ赤に染まってたし
上手くとれないで泣いてるしで 通りがかった小太郎が悲鳴あげてたな。」
庵「返りイチゴって何。」
白「返り血のイチゴバージョンだ。」お冷やずずー。
ひな「ちなみに その爆発イチゴ育てた挿音さんは?」
白「呆れたような びびったような、なんとも言えない顔で見守ってたな 」うんうん。
庵「そりゃ複雑だろうなあ」しみじみ
白「で、 イチゴはすぐ悪くなるって事で
後半の形が残ってた奴でジャム作ったんだと
それがコレだ。」瓶ぺしっ
ひな「あのー。前半のは 「弾け飛んだ。」
朱禅「へい。たぬき一丁あがり
つか。ジャムってんな漬物みたいな瓶に入れるもんだったっけか?
そもそも持ってこられてもうち割烹なんだけどよ。」
白「明日からイチゴフェアすればいいだろ。」サクサク
ひな「甘味のにおいは彬羽さんが気分悪くなるのでダメです。」
白「だからあいつがバイト終わってから わざわざ来たんだ。」うどんずるるー。
庵「Σ確信犯っ!」
朱禅「で、瓶の理由は?」
白「開けたら解る。 小さいのじゃ何個あっても足りないんだ」
朱禅「Σうおお!イチゴジャム並々っ!」ひいいっ
ひな「うわ。鮮やか過ぎてグロいものに見え「ひなやめようやめよう!!そうにしか見えなくなる!!」
白「な?店でもないと 消費できないだろ」
庵「あのー。そこは納得なんだけど
目の前に甘い物ブラックホールがいる気がするんですが」挙手。
白「あの瓶 一個二個と思ったか。」
庵「Σどんっだけイチゴ乱獲したの!?」ひいいっ
白「雨続きだしカビが生えたら勿体ないから 一個押し付けて来いって。
瓶並べ過ぎてて家康が小指ぶつけて悶絶してたし
ごちそうさま。」
朱禅「食うのはええな。
何個ひしめいてんのか聞かないでおくわ。」
白「さて。そろそろ帰るか
という事でイチゴフェアよろしく」
朱禅「勝手に決めんな。」
白「カビさせたら 勿体ないお化けが出るぞ」
朱禅「それで脅しのつも・・・・」
ひな「やりましょう。
ですので、マイナー妖怪を店先で踊らせないで下さいね。」
白「よし。さすが話が早い」
庵「Σ職権乱用+脅しっ!!」
朱禅「お前 下っぱ妖怪アゴで使うのやめろよ!!」
白「ちゃんと自給払ってるぞ 失礼な。」むう。
朱禅「Σまさかの!!」
庵「思ってたよりまともだった!!」
白「さて。早く帰るか
夕飯は巻添え食った春野菜と山菜と川魚の天ぷらだ 」わくわく。
庵「かき揚げうどんからの天ぷらラッシュ」
ひな「元気な胃袋ですね」
朱禅「そもそもイチゴ狩りの巻添えってなんだよ」
白「聞きたいのか?
腹へりなんだけどな」ぐー。
朱禅「Σ今食ったとこだよな!?」
庵「すんせまん。 怖い予感しかしないので解説結構
てか。はよご飯食べていいから」
白「そうか。
代金おいとくぞ」
朱禅「へーい まいど。
しっかし ホントどうするかこれ」瓶ながめ
ひな「しかし、どれだけあったのか知りませんが、畑一日で丸裸になってそうですねえ。」
白「最早なんもないぞ。
んで、次はスイカ植えるらしい」
庵・朱禅「Σまた収穫時にスプラッタが!!」ひいいっ