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小咄

4月21日

2019/04/21 16:20


襖がらっ


粋「小太郎おおおおーー!!」

小太郎「Σぎゃいん!なになに!?」

シロ「何事だ血相変えて」




粋「兄貴の猫が行方不明になった。」

シロ「一歩間違えば惨劇が起きるな」




家康「うわー。あんっだけ溺愛してるのに。
白相当メンタルヤバイんじゃないの?

てか、錯乱してその辺焼け野原にしそう」

蒼月「やめろよ。洒落になんないから

ワンコロ!猫のにおいは覚えてるよね?」





小太郎「さっき興味本意で くさやの干物のにおい嗅いだから鼻がおかしくて。」ぐしぐしっ

蒼月「Σ犬の嗅覚でなにしてんの!?」


小太郎「一瞬意識とんだよ」ずびっ


粋「だあああ!他当たるしかない!」ダッシュ

家康「あ。お兄ちゃん本気でヤバイんだね。」

蒼月「しゃーない。俺らも探そっか
蒲焼きになりたくないし」



ーーーーーーーーーーーー




家康「えーと。 これは?」

千様「白君がどうにかにゃんこ呼び出そうとした跡よ」




猫じゃらし猫ボールマタタビおやつその他錯乱っ


蒼月「あの人 愛でる対象にはめちゃ貢ぐタイプなんだね
すんごい数。」

家康「散らかったままなのが全てを物語ってて悲しいね」





小太郎「うーん。やっぱにおい解らな へっぷし!!はなに猫の毛があっ!」はくしゅっ

蒼月「もうお前鼻が戻るまで大人しくしててよ」
小太郎「うう。罪悪感が凄いから目で探す。」


千様「んー。探すと言ってもね
さっき彬羽君に相談したらね」

家康「ああ。動物ならあいつに聞けば行動とか解るよね
で、どうだった?」





千様「今春でしょ?
ひょっとしたら その
彼氏見付けて2匹でどっか行っちゃったんじゃって。

白君にはとても言えないわ」はあ。

蒼月「Σ千ちゃん 後ろ後ろっ!!」






千様「Σうげ!白君戻ってたの!?」

白「ひょっとしたらその辺に挟まってるかもと思って
よく箪笥の裏とか入って出られなくなってるし」すたすた。


家康・蒼月(平静を装ってるのが辛い!!)


白「・・そっか。
バカラスが言うならそうかもな。

まだまだ子猫だと思ってたんだけどなあ」ふう

千様「あの 白君
えーと。何て言ったら」おろおろ




挿音「おーい。とりあえず特大ネズミ取りそこらに仕掛けて来たぞ

つか猫って餌ちくわでよかったか?」

千様「Σ少しは空気読みなさいよ 体育会系へっぽこ忍者!!」きいいっ




挿音「なんでキレてんだお前。更年期か?」けっ

千様「んなわけないでしょっ!!
アンタのはずっかしいオムツネタここで披露されたいの?」




家康「タイミングがちょっと遅かっただけだから気にしない気にしない

てかムカついても女にそれ言っちゃダメだから。」肩ぽん。

挿音「あんのクソアマッ」イラあっ

蒼月(てかどんな恥ずかしい事があったんだろ。
後で千ちゃんに聞いてみよ)ふむ。




千様「Σはっ!とか言ってる間に白君がいない!!」

家康「千ちゃん そこはそっとしておこうよ。
物陰で泣いてるのかもよ?」



彬羽「お前はあの猛獣をなんだと思ってんだ」


蒼月「バカラス。あれ?猫は春だから居なくなったんじゃないの?なにその罠っぽいの」

彬羽「あくまで その可能性もあるってだけだ。
ひょっとしたら何処かで怪我をして動けなくなっている可能性や 道に迷って帰れなくなっている可能性もある。」

一二三「んで、そういう時はパニック起こしてるから呼んでもなかなか出てこねーんだと。

だから 怪我しないような罠しかけて 暗くなるまで置いとくんだそうだよ。」

挿音「ん、罠ならもう仕掛けてんぞ?」



彬羽「手前のは 対象が真っ二つになるだろが。
無事保護しなきゃ意味無いだろ」



蒼月「巨大ネズミ取りってそっちかよ」
家康「確かにあるよね。ネズミが通ったらバチン!って挟むの」うわあ。


彬羽「罠を仕掛けるなら 入り口は大きすぎず小さすぎず、餌は奥に少量置いておき それに触れると入り口が閉まるようにしておくのが基本だ」

蒼月「餌は少量なの?」

彬羽「失敗した時 空腹でないなら次の機会まで待たなきゃいけねえだろが」

家康「おおー。さすが」ぱちぱち



千様「それで見付かるといいわねえ。」しみじみ

彬羽「とりあえず、飼い主のにおいがついてる物を入れて 安全な物であることをアピールだな」

家康「あのさ。彬羽
めっちゃ気になってたんだけど その手ボロッボロなのは「気にするな。」


一二三「少しでも捕まる可能性上げるために 針金から作ってただよ」

蒼月「Σまさかの特注手製!!」

彬羽「Σ一二三バラすな!!」


蒼月「さて。んじゃ俺も軒下でも見てくるかなあ」



粋「そういやお前さっき小腹が空いたとか抜かしてたよな? 」ゴゴゴゴゴゴ

小太郎「Σ蒼月逃げてええええ!」きゃいんきゃいん

蒼月「Σうぎゃああ!勾陣なってる!!
飲んでない!食べてないいい!!濡れぎぬだって!!」

粋「本当だな?」ぼぼぼぼぼぼ。
蒼月「Σどんだけ俺信用ないの!?」



シロ「間違いない。蒼月は午前中一俺達と緒におったので無実だ」クモの巣だらけっ
小太郎「うんうん。」泥だらけっ

千様「二人とも 頑張ってるのねえ」ほろり。


粋「えーと。・・ごめん」
蒼月「うっさい!もう探すの手伝ってやんないよ バーカバーカ!!」けっ

一二三「あ。拗ねちゃっただ。」



彬羽「落ち着け。今から仕掛けを置いてくるし この辺のカラス共にも探すよう言ってある

その内何かの情報は入るはずだ」

粋「そっか。 ちょっと安心 かな。」ほっ



彬羽「見付けても絶対食うなと言ってあるから大丈夫だとは思うが。」

粋「やっぱ 俺もっかい探してくるわ」きびすかえしっ


シロ「カラスは猫を食うのか?」
彬羽「ここらのは 山に住んでる奴等だから普通に食うだろな。
やるなと言ってはいるが、早めに捜した方がいいだろ」がしゃがしゃ

千様「よし。アタシも行ってくるわ」たたっ



シロ「ん?そう言えば

おい九尾!何か知らんか!?
常に天井裏におるお前なら何か見ているのではないか!?」




しーーーん。





家康「九尾ちゃんは 白の呼掛け以外は基本ガン無視だよ。」

シロ「Σほんっとうに腹立つ狐だな!!」むかっ



挿音「いや。今マジで留守だぞ
さっき天井裏スカスカだったもんよ」

蒼月「へ?九尾ちゃんもいないの? 何か変じゃない?」



小太郎「ん?」ぴく

挿音「お?」


小太郎「猫の声っぽいのがした!! こっち」たたたっ

シロ「おおお! 犬は鼻はダメでも耳があったか!!「狼な。」








ーーーーーーーー





魄哉「おや?皆さんお揃いでどうしました?」きょとん。



蒼月「あれ?九尾ちゃんここいたの?」

九尾「家賃がわりにモフらせろと言われてのう。
仕事疲れにアニマルセラピーさせろと。とんでもないセクハラ坊主じゃ もうお嫁にいけん」しくしく

魄哉「の割には 人の部屋で爆睡してましたよね」

九尾「何のことやら 記憶にないわ」ふっ





家康「えーと。それで ここに猫来なかった?」

魄哉「はい?ひょっとして皆で探してたんですか?」

シロ「と、言うことはー!」





九尾「わちの毛に埋もれて寝ておるぞ」もこっ

猫「にゃ?」

小太郎「Σモフモフ2体同化してた!!」おおおっ





家康「おおおーー!良かった良かった
皆に教えなきゃ」いそいそ


シロ「お前 心配をかけよってからに。」わしゃわしゃ

猫「んにゃー?」



魄哉「この子朝からここで寝てましたよ?」

挿音「つまり 朝から行方不明だったと。」








間。







粋「あの。 兄貴が戸締りめっちゃ厳重にして部屋に引き込もってんだけど。」

千様「もう行方不明になられないよう必死ね」






一二三「猫用の罠にタヌキかかっててびっくりしただー。」

小太郎「Σタヌッ! よく入ったな」

挿音「またでけえのかかったな。
で、そのタヌキどうしたよ?」

千様「彬羽君。その手の歯形は」

彬羽「入り口で詰まったから助けてやろうとしたってのに。」ムカムカ

粋「お前ホント 動物に怯えられるよな」




魄哉「あはは。僕がお仕事してる間に大変だったんですねえ
で、蒼月君は 何拗ねてるんです?」

蒼月「うっさい!」ふんっ

家康「ほっといてあげて。 意外と繊細だからその子。」





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