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小咄

4月13日

2019/04/13 17:39
蒼月「さっむういいいいい!!」


家康「吠えてるねー」

千様「そりゃあね。
蒼月君からしたら死活問題だし

四月なのにどか雪だし。」

蒼月「絶対俺に殺意あるよ この天候」けっ





白「お前 雷でも怒らせたのか?」

蒼月「は?雷様の事? そんなのほんとに居るとでも・・」



白「・・・。」

蒼月「Σいるの!?雷様実在するの!?」



白「雷の娘にでも手を出したのかなって。」むう。

蒼月「あ。女の子いるんだ。 可愛い?イメージ的にはセクシー系
千様「蒼月君。ピンポイントで吹雪食らうわよ。」


粋「兄貴の知りあい すっげえ面子だな」

白「知り合いと言うか ちょっと知ってるくらいだぞ?」

小太郎「へー。黄龍サマさすが」






焔「て、事で お祖父ちゃんの解説コーナーだ」

白「どこから生えた。」




家康「おじいちゃん、こんちわー。

はいはい。ぶっちゃけ『黄龍サマ』て何?」挙手。

焔「来ると思ったらやっぱり来たな。その質問」

粋「すっげえ今更な質問だな」


シロ「そう言えば
烏天狗で言えば飛天のような頭が既におるのだが、この場合黄龍の立ち位置はいったいどうなっておるのだ?

飛天からはこやつを目上と見ている様子は見て取れんが。」

焔「ほうほう。いい着眼点だな
では解説しよう」ノリノリ


白「じじい。絶対凄い暇だっただろ」





焔「えー。妖怪の類いはその多くが 同じ種族で集落や村を作って一族で暮らしている
もしくは、バラバラに暮らしていても同種でリーダーがちゃんと居るんだな」

蒼月「あのー。 俺ら他の化け蛇とか存在すら知らないよ?」

焔「そこだ。

この蛇っ子みたいに突然変異で生れたレア物や 同種が居てもその群れに属さない奴もいる

こんなカラスみたいにな。」

彬羽「Σちいいっ! 見つかったか!!」

家康「お前物陰でなにしてんの」




焔「毎度毎度何で隠れんだお前は。
叔父さんの友人は親も同じだろが」

彬羽「Σどこからどう考えても他人だ!!」しゃああっ


シロ「室内で威嚇するでない。 羽が散る」
家康「ぶえっくしょいっ!!」羽毛アレルギー



千様「えーと。つまり
その同種がいない子や何かではぐれてる子の大将が白君って事であってるかしら?」

焔「その通り。 そういうのは弱い奴も多いからな
まあ、一族揃って黄龍を大将と見ている奴等もいる」




白「へー。」

シロ「ん?ちょっと待て。 お前知らなかったのか」

白「初耳。」

焔「あ。そういや話してなかったかも知れねえわ」

粋「Σいやいやいやいや!適当すぎんだろ!!」



白「道理で 一反木綿はやたら沢山でペラペラ絡んでくるなと思ってた。」ふむ

千様「想像したらかなり凄まじい光景ね」

白「思ってる数倍ペラペラしてるぞあいつら」



家康「あれ?そうなると」

焔「ん?」

家康「妖怪絡みで何かいさかいがあった時にジャッジ下すのは黄龍の仕事って前に聞いたんだけど

そうなると、既にお頭いる一族が他のと対立やケンカしたらどうなるの?」

焔「ほう。さすがだな」

家康「王サマ二人は国が乱れる元って言うからね」ふっ
蒼月「いやそれ、軍師が政務全部やってる時点でアンタもヤバいからね」


焔「どこぞの頭と意見が合わなかった場合

そりゃ勿論

ガチンコバトルでどっちが正しいか決めるまでよ」

蒼月「どこがどう勿論なのか解らないんだけど。」




焔「仕方ねえだろ。
基本俺ら動物なんだ 結局強いもんが生き残るしかねえんだよ

だからケンカ出来ねえ奴らは一族揃ってこっちの傘下ってわけだ」

シロ「滅茶滅茶体育会系だな」

焔「だから カラス天狗みたいな武闘派しか頭とか居ねえんだよ。

理解できたか?」

家康「へー。なるほどねえ」






白「全部 初耳だ。」


焔「じーちゃんも話そう話そうと思ってたんだけどなぁ
お前俺見たら逃げるだろが。」






一二三「お客様 お茶をどうぞだ。」

焔「お? 偉く可愛いのがいるじゃねえか。
誰の子だ?」


白「ああ。それは彬羽がむらさきのうえ
「Σいい加減しつこいっつんてんだろがああ!!!」





家康「Σ黄龍様吹っ飛びましたけど!!?」ひいいっ


白「普通頭蹴るか」むくっ

家康「あ。意外と頑丈」

白「あ。」ぶしゃっ

粋「Σ兄貴いいいいい頭血っ!血いいい!!」


一二三「Σぎゃー!彬羽さん人蹴ったらいけねえだっ!!」ひいいっ

焔「大丈夫だ。これくらいでくたばるなら後継に選んでねえよ

つか立場上 本気の勝負には絶対負けれねえからな?」

白「なんでそんな重いもん説明なしで押し付けた。」血ふきふき



焔「じーちゃんもそろそろ隠居したかったんだよ」

白「燃やしていいか?」ぼぼぼ

シロ「やめんか! ここにいる全員吹き飛ばす気か!!」



一二三「御二人とも!ケンカするならお外いくだ!!!」

蒼月「ほーら。子供に怒られたよ」



粋「あ 凄え。おさまった。」





焔「あー そうそう。

これは前に言ったけどな。
人間にちょっかい出しすぎると祓い屋が妖怪殲滅とかやり出すから
あんまちょっかい出すのは仕置きして ついでに人間方にも仲裁 忘れんなよ」

白「その点は任せろ 魄哉に任せてある」えへん。

粋「兄上。それ丸投げっす」
千様「まあいいんじゃない? 人間側のトップが仲裁してくれるんだから」



焔「ふむ。 じゃ これで説明全部か」

家康「もしもし そこの御祖父さん
ひょっとしてさ」

焔「ん?」

家康「世襲制でもないのにお宅の御孫さんに跡とらせたの
ひょっとして人脈とかそこらも見ての計算?

お宅 実はめちゃ計算高いでしょ?」ニヤリ


焔「ほう、さすが腐っても天下人」
家康「腐ってません。」



焔「おーい この殿様が同じ大将として手合わせ願いたいんだとよー」

家康「Σ言ってない言ってない!!」ひいいっ




焔「まあまあそう言うなって。
人間以外の流儀も知っておきたいか さすが征夷大将軍。いい心がけだな」

家康「いやあああ!前にぐいぐい押し出さないで! 消し炭になる!!」




白「甘いなじじい。
家康はそんな真面目じゃない」

焔「ほう。騙されねえか やるな。」ちっ




千様「なるほど。こういう所は確実に血筋ね」
蒼月「この人達は人をおちょくらないと生きてけないんだろね」


粋「あのー。俺からもひとつ。」

焔「ん?」




粋「今日確実に 兄貴に色々説明すんの忘れてたの思い出して来ただろ」

焔「お前も意外と鋭いな」






白「・・・」ぼぼぼぼぼぼぼぼぼ。

千様「Σきゃー!家事になるっ! シロ君消火消火!!」
シロ「Σ俺の氷で間に合う火力ではないわっ!!」ひいいっ





挿音「家の中で火遊びすんじゃねえ。」



蒼月「あ。鎮火。」

白「妖怪には負けられなくても あいつとケンカするのは嫌だ。」
粋「すっげえ解る」うんうん。






焔「さーて。これで引き継ぎも終わりっと

さあ、飲みに行くぞ 逃げんなほれ。」がしっ

彬羽「Σだから何で俺だ!!」じたばた

焔「お前頑丈なんだから少しくらい飲みすぎても大丈夫だろ。

つか孫達が遊んでくれねえんだよ 憐れな年寄りの相手しても罰当たらねえだろ?」

粋「ほだされんなよカラス
そのじじいは兄貴を更にたち悪くしたようなもんだぞー」

彬羽「Σ!!」

蒼月「お前なんでそんな単純なの?」



一二三「ダメだ!夜遊びは不良の始まりだぞ!」ぷんすか

焔「あー 嬢ちゃんはもう少し大きくなったら一緒に行こ「Σ絶対連れてくな! 一二三逃げろ!!」








魄哉「親鳥は時に我が身を囮にして雛鳥を守るものですねえ」

家康「おかえり。この状況て何をしみじみしてるの」




魄哉「焔さん。お酒でしたら僕が付き合いますから 彬羽君を離して下さい

てか羽持たないで下さい筋傷めます」


焔「お? まあいいけどよ」



魄哉「ちょうど仕事のストレス貯まってたんですよ いいお店がありますよー。

あ、蒼月君。寒さ大丈夫ですか?」

蒼月「んなもん この騒ぎで吹き飛んだよ」けっ


魄哉「では 帰ってきたばかりですが行ってきまーす」



彬羽「た、助かった」ぜーぜー


千様「毎度おじいちゃん 突風みたいよねえ」

粋「なんか 魄哉を生け贄に出したみたいでいたたまれねえ」どんより

小太郎「モロ人身御供だったなあ」うんうん





挿音「ん?お前ら

親父の酒グセ忘れたか?」



一同「あ。」


白「じじい 後悔してるだろな」





挿音「怖えもんの更に怖えもんなんざ、世の中ざらにあるんだよ」キセルぷこー

家康「確かにねえ」うんうん。


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