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小咄

5月25日

2019/05/25 13:36
<割烹 春一>



粋「今日暑くね?」

彬羽「言うな。」





ひな「今年も彬羽さんの熱中症へのカウントダウンが始まってますねえ」

朱禅「だな。氷多目に用意しとかねえとな。」

庵「なんで手慣れてるの?」
朱禅「毎年何回かぶっ倒れるからだ。」きっぱり


粋「お前 夏の間だけでもバイト変えた方がいいんじゃね?」
彬羽「だな。」 悩。



ひな「うちの店に潰れろと?」

粋「Σ言ってない言ってない!!
つかどんだけバイトに頼りきってんだよ!!」



庵「えっと。 新人頑張りまーす」
彬羽「頼むからお前は程ほどにしといてくれ。」

粋「あ。彬羽もサジ投げるレベ
「うっさい。」





家康「じゃじゃーん。

そんな彬羽君にプレゼントっ
天海様特製ひんやりハチマキだよー」

朱禅「らっしゃい。相変わらずテンション高えな。」


粋「魄哉の奴何作ってんだよ」
家康「ここ数年あっついからねー。
接触冷感繊維の開発に着手したらしくて」

庵「さらっと凄いもんに着手してない?」
家康「あいつ 頭はいいから」ふっ

粋「天才ってフットワーク軽いよな」
彬羽「あいつは軽すぎだろ」


家康「て、事で 徹夜のお供にもかなり使えたし これから蒸し風呂で特訓の日々の粋もとうぞって」

粋「Σちょっと待て! 芝居小屋って蒸風呂なんのかよ!?」
家康「そりゃ あの建物の構造見たら解るでしょ?」

彬羽「絶対近寄りたくねえな。」ボソッ



粋「うおおお!ただでさえ兄貴のシゴキがキッツイのに!!」

庵「Σはっ!その頭のでかい絆創膏はまさかっ」

粋「いやこれは 草履踏んでスッ転んで大道具に突っ込んだだけだから。」


家康「何気に大ケガしないようにどついてくれるよね お宅のお兄ちゃん」
粋「そもそもどつかねーで欲しいよ」ふっ




白「お前が変な事するからだろ」

粋「Σぎっやあああ!!何時の間に!!」




白「つつじに 物音立てないで走る方法教わったからな
これ使えるな」ふむ。

家康「何してるの 芝居小屋ツートップ。」
庵「元暗殺者仕込みのサイレント」うわあ。



白「衣ずれの音すらさせないレベルまで出来るようになったぞ。
お前も頑張れ」えへん。

粋「Σ何を!? 俺は暗殺者目指してないんすけど!?」


家康「うーん。 お役者としても使えるかもだけど
要るかなそれ?」


白「こいつ足音ドタドタ五月蝿いから」

一同「そりゃ要るわ。」




粋「・・精進します」どんより。

白「頑張れ 次々ぶちこむから覚悟しろ」

ひな「スパルタですねえ。」




朱禅「さってと。 暑くなる前に試作品一丁!」

どん!!

庵「Σおお!何を黙々と作ってるのかと思ったら」おおっ


朱禅「食欲の無くなる夏には軽い物。

抹茶で色をつけた寒天と水羊羹の一皿 こんなのもいいだろ?
食え食えっ」





彬羽「・・・・。」※甘いの食べると気分悪くなる体質

朱禅「悪い。忘れてたわ」



家康「お前何気に弱点多いよね
おっ つめたー」

粋「確かに夏場はガッツリよりこういうのの方がいいかもなあ
細工も凝ってるし」ふむふむ。


白「なあ。これ持ちかえり頼めるか?」

ひな「?
後で器返却して頂けるなら大丈夫ですが
あ、持ちかえりサービスもいいですね」メモメモ。


粋「あれ?兄貴食わねーの?
甘いもん好きだろ?」


白「鏡子がこういうの好きだからな
けど、あいつあんなだし 外あんま知らないから見せてやろうかと。」

庵「鏡子?」



白「同居人。」きっぱり


家康「Σいやいやいや!間違ってないけど!!」

彬羽「Σこら粋!水羊羹吹くな汚ねえ!!」




庵「えっと 名前から察するに女性デハ? 」

白「だな。」うん










ひな「あ。固まりましたね。」


家康「間違ってないし女の子だけど、普通に幽霊なんだよねえ。」

朱禅「ああ。そういう」納得。

粋「兄貴って たまーに全部解っててやってるような気がすんだよな」げほっ

彬羽「・・だな。」


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