嫉妬?
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「あー、なんか起こんねぇかなぁ。こう運命の出会いとかねぇかな」
「大丈夫だよ悟。お前に運命の子は来ないよ」
「正治、てめぇ。彼女いるからってチョーシのんなよ!俺だってそのうちに彼女つくって、てめぇを見返してやんよ!」
「やれるもんならやってみろよ」
『やめろお前ら。みっともない』
とある休日、俺は柵川中学に転入して出来た友達、安藤悟と新居正治と街中で遊んでいる。新居正治は安藤の次に友達になった安藤よりまともなやつだ。
新居は水流使い(アクアレイサー)こいつも強能力者(レベル3)。レベルは安藤と同じだが、安藤より勉強はできるし、しかもこいつは彼女がいる。顔も性格も良い方だからな。
「おい淳樹。今、俺より正治のほうが顔も性格も学力もいいって紹介しなかったか?」
『いや?』
変なところは勘がいいんだよなこいつは。
2人の能力が火と水のためか、いつもこいつらはケンカになる。よく友達になれたよな。
「悟はいいとして、何でお前は彼女をつくろうとしないんだ?」
「俺はいいのかよ!!」
『なんで俺に振るんだよ。彼女ねぇ…いるならありがたいけど、今はそこまで欲はない、かな』
彼女がいるならそりゃぁ嬉しいけど、無理につくる気はない。変に気を遣って疲れそう。
「お前学校の女子に人気なのになぁ…」
『そんな事ないだろ。第一、そんな話しかけられたことないぞ』
「女子は気になる男には話しかけにくいもんだぜ?」
『そうなのか…?』
そうなるといつもいる4人は俺の事そういう対象で見てはないのか。いいような悪いような。
「だけどな、男と女の間に友情はないんだぜ?」
『友情以外になにがあるんだよ?』
「そりゃぁ…」
「お前ら俺を置いて2人でぺらぺらと…」
『安藤?』
新居と話していると安藤が俯いて肩を震わせている。
「いいよなイケメンはお気軽で俺なんて、全然だぞ!」
『お前はその口調と性格をどうにかすれば今よりモテるんじゃないか?』
安藤も顔は悪くはない(はず)。口調と性格を大人しくすればそれなりに女子からのウケはいいはず。
「無理無理。こいつが性格変わるのは無理だよ。暴力的だし、女の子の扱いも雑だしそれに…」
「黙って聞いてりゃぁすき放題言いやがって、てめぇがそこまで言うならやってみせてやんよ!」
『おぉー、その意気だ。なるべく俺も協力してやるからよ』
「本当か淳樹!」
『ああ。お前の性格が変わるのも見てみたいしな…お?』
歩きながら話していると反対方向から知っている3人の女子中学生が見えた。
「あっ、淳樹先輩。こんなところで会うなんて偶然ですね!」
『やあ、佐天さん…に御坂に初春。3人で買い物か?』
「えぇ、まあね。あんたは男3人で遊んでんの?」
『まあな』
「おい淳樹!お前いつの間にこんな可愛い子たちと友達になってんだよ!!」
「彼女がいなくても女の子の友達はいるんだな」
「俺でさえ、友達に女の子いないのに!!」
「女の子の友達がいないお前が彼女をつくろうなんて夢のまた夢の話だな」
「んだとてめぇ!」
『新居、わざと安藤を煽るのやめろ』
「こいつの気が短いからだろ」
「てめぇが、いちいち突っかかること言うからだろうが!」
『だからやめろって。女子の前でみっともない』
「「うっ…」」
2人はピタッと止まり、ゆっくりと俺たちの方を見る。女子たちは苦笑いをして2人のやり取りを見ていた。
『えー、改めて紹介するよ。こっちのヤンキーが』
「ヤンキーじゃねぇ!変な紹介すんなよ淳樹!」
『安藤悟だ。俺のクラスメイトで、強能力者の発火能力者(パイロキネシスト)』
「大胆に無視されたよおい。ああ、安藤です!よ、よろしく」
『なんでそんな緊張してんだよ』
「だって女子と話すなんて滅多にねぇから」
「なんだ、ただのヘタレか」
「うっせーぞ正治!」
だから余計な事を言うな。
『で、こっちの爽やか系が』
「おい淳樹、なんでこいつの紹介はいいんだよ!」
いちいちうるさいな。
『新居正治だ。こいつもクラスメイトで強能力者の水流使いだ』
「淳樹、俺はいい友を持ったと、今心から思ったぜ」
『おう、それは良かった』
まあ、こいつらの紹介は終わりっと。
『んじゃ、女子の紹介な。こちらの黒髪美人さんが佐天涙子さん』
「あっ、佐天涙子です。よろしくお願いします。って黒髪美人なんて…」
『初めて会った時から綺麗な髪だなって。お前らもそう思わない?』
「ああ、綺麗だね(こいつ褒めるのは上手だな)」
「お、おう。き、綺麗だ!」
「あ、ありがとうございます!」
『んで、こっちの頭に花が咲いて…花の髪飾りをしてる娘は初春飾利』
「先輩、さっき頭に花が咲いてるっていいかけませんでしたか?」
『いやっ、気のせいだろう』
「そーですか…初春飾利です。よろしくお願いします」
『制服みて分かるけど、この2人は俺たちと同じ柵川中だ』
「ほぉ、こんなにも可愛い子が身近にいたのかぁ」
『彼女に聞かれたら大変だぞ。その台詞』
「…まぁ、大丈夫だろ!」
『んで、こっちの常盤台の子が御坂美琴さん』
「よろしく…(私の紹介は普通なのね)」
「御坂美琴ってあの超電磁砲(レールガン)の御坂美琴か!」
『そう、あの超電磁砲だ』
俺は超電磁砲をぶっぱなしたところを生で見たぜ。
「初めて見た!可愛いじゃん」
オドオドしていた安藤が一変して御坂の事を見る。こいつさっきまでのヘタレはどこにいった。
「っ…」
『…』
おいおい、安藤の言葉に何顔赤くしてんだよ。なんかモヤモヤする。
「よろしくねみんな」
「よろしく」
「よろしくお願いします」
新居が握手を求めて片手を出した。
「痛いな淳樹。ただ握手しようとしただけしゃないか」
『いや、お前の命のために止めたんだぞ』
「俺の命?」
すると新居の携帯が鳴った。
「彼女からだ…え、なんで怒ってるの!?今すぐ行くからちょっと待って!」
新居が電話に出ると慌てた顔をして電話口に叫ぶ。
「悪い、用が出来た。また、お茶でもしよ」
『ああ、気をつけてな』
「おう、じゃあ」
「お気をつけて…」
新居は血相を変えてダッシュで走りはって行った。
「お、おい正治!おいおい、あいつがいねぇとまともに女子と話せねぇよ」
『俺じゃ力不足かよ』
「うぅ、急に腹が… 淳樹、俺もちょっと野暮用が出来た」
『トイレに行きたいだけだろ』
そんな両手で腹を抱えて何を誤魔化したいのか。
「こんなチャンス滅多にないけど、今日はこの辺で!じゃ!」
安藤は腹を抱えたまま走り去った。
『…』
「…」
2人の姿が見えなくなり女子3人と目が合う。
「えっと…アンタ暇よね?」
沈黙を破ったのは御坂だった。
『そう、だね。たった今暇になった』
「えっと、これからファミレスにでも行きますか?」
次に佐天さんが口を開いてそう提案する。
「そうですね、立ち話も何ですし」
『そうだね』
俺たちは近くのファミレスに向かった。