其ノ八
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しばらく休み、優は部屋を出た。
左近の自室に行くと、ふすまを開けた。
すると、彼女は固まった。
優(ど……え?どういう状況?)
左近は上半身裸でふとんの上に座っていた。
そのすぐ傍……というか至近距離で侍女が座っている。
ふたりは顔を赤くした。
侍女「ち、違いますよ!?包帯を替えようと思って……!」
左近「そ、そう!別にヘンなことはしてないから!」
優はニヤニヤと笑い、ふすまを閉めた。
左近「あー……あれ、完全に勘違いしてる」
侍女「そうですね……」
左近「……ま、まぁ、俺はいいけど」
侍女「え……?」
左近はそっぽを向き、頭をかいた。
まさかあのふたりが恋人関係にあったなんて……
いつの間に……!?
そんなことを考えていると、誰かとぶつかった。
優「ごめ……」
「おう」
優は男を凝視した。
筋骨隆々とした体
低く聞き心地のいい声
少し強面な顔
優「どっかで会いました……?」
「会ったも何も一緒に甲斐を出たろ」
優「え……?えっ、もしかして……龍二……?」
龍二「やっと気付いたか、バカ」
彼は笑みを浮かべた。
優「え?幽霊……?」
龍二「勝手に殺すな!」
優「だって、濃姫様は助からなかったって……」
龍二「何とか助かった。で、逃がしてもらったんだよ」
彼女は驚いた顔をした。
優「そうだったの……」
龍二「逃げたあと、半兵衛様に拾われた」
優「ずっと豊臣に……」
龍二は優の頭をなでた。
龍二「大きくなったな」
優「龍二は大きくなりすぎだよ」
龍二「そうか?」
「優!」
三成が歩み寄ってくる。
三成「まだ寝てろ」
優「大丈夫だよ」
三成「駄目だ」
三成は彼女の左手をつかみ、歩き出す。
優は後ろを見て、龍二に向かって小さく手を振った。
彼は笑みを浮かべてうなずいた。