其ノ弐 俺の知ってる彼女!
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幸村は優がおじやを食べたあと、自室へ向かう。
そのとき
「あの娘どう?」
佐助が待っていた。
幸村「熱がまだあるが、おじやは食べれたようだ」
佐助「そうじゃなくて。旦那の知ってる彼女だった?」
佐助は真剣な顔をした。
幸村は鋭い目で彼を見つめ返す。
幸村「あぁ。佐助の言うような雰囲気はみじんも感じなかった。昔と同じく穏やかな優だ」
佐助「そう。良かったね」
幸村「……優に手裏剣を投げるなよ」
佐助「はいはい。分かってますよ」
佐助は歩き去っていく。
幸村は彼の背中を見つめた。
夜ー
優は目を覚まし、身を起こした。
布団から出て、部屋を出る。
涼しくて気持ちがいい。
『ククク』
光秀の笑い声が脳裏に再生された。
怒りが込み上げてくる。
優は左手のこぶしを握りしめた。
でも、あんなに燃えてたらただじゃすまないか
重傷を負ってるだろうし、もしかしたら死んだかも
きっとアイツのことだから、笑いながら死んでいったのだろう
快楽に満たされながら
そう考えていると、怒りがゆっくり引いていった。
これからどうしようか
ここにずっといさせてもらう……?
幸村がいるからそれがいいかも
なんか縁を感じるし
優「……蘭丸は逝ったの?それとも、逃げてどこかにいる?」
彼女は月をながめながらつぶやいたー
翌朝ー
優は起きるなり、大きな溜め息をつく。
この部屋に布団はひとつ。
もちろん自分以外いない。
長く悪い夢かと思ったが、現実みたいだ。
ということはここは武田軍の領地、甲斐。
優「はぁ〜」
昨日より体調はかなり良いが、気分はすっきりしない。
蘭丸がいない、と思うだけで重い。
優「……」
でも、ずっと引きづっててもなぁ
ってか蘭丸に怒られそうだな
前を見ろよって
優は「ふぅ……」と深く息を吐いた。
身を起こし、ほおをたたく。
頭の上で髪を束ねる。
……髪型も変えた方がいいよね
1回髪を下ろす。
半分だけ髪を束ねて組紐で結わえた。
優「つらくても進め」
彼女は自分に言い聞かせた。
つづく