◇第四十九話◇弾けそうなことだけは言えない
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「寝よう。」
頭が痛いときには、寝て忘れるのが一番だ。
私はベッドに潜り込む。
濡れた下着が気持ち悪くて、ベッドに入ったままで脱いで、床に投げ捨てた。
これできっと、何かを求めるように、寂しいと泣くように疼く身体も、その何かを忘れてくれるはずだ。
ギュッと目を閉じれば、いつもならすぐに眠れるのに、こんな時に限ってうまくいかない。
いつまでも瞼の裏の暗闇を見せられて、気持ちが悪い。
それなら、と妄想をしようとしても、何も思い浮かばない。
いつもなら、騎士とお姫様の夢を見ていれば、気持ちよく眠りに入って、素敵な夢だって見られるはずなのに、幸せな物語が何ひとつ出てこないのだ。
暗闇が私を襲う。でも、目を開けて現実は見たくない。
どれくらい、暗闇の中でもがいていたのかは分からない。
気づいたら私は眠っていて、目が覚めたらもう朝だった。
眠れないと苦しんでいたのが嘘みたいに、半日もぐっすり眠っていたらしい。
勤務日なら、仕事をしろと起こしに来るジャンも来なかったのだろう。
何よりも最悪なのは、朝になって起こしに来たジャンに、投げ捨てた下着を綺麗に畳まれていたことだ。
もう一度眠って、夢の中に逃げたいとこれほどまでに願ったことはない。
「どれだけ寝るんだよ、一生寝てる気ですか。」
「うん、それがいい。」
「いいわけねーだろ。」
ベッドに潜り込んだら、ジャンに掛布団を剥がされた。
本当恥ずかしいから、今すぐ夢の中に逃げさせて———。
頭が痛いときには、寝て忘れるのが一番だ。
私はベッドに潜り込む。
濡れた下着が気持ち悪くて、ベッドに入ったままで脱いで、床に投げ捨てた。
これできっと、何かを求めるように、寂しいと泣くように疼く身体も、その何かを忘れてくれるはずだ。
ギュッと目を閉じれば、いつもならすぐに眠れるのに、こんな時に限ってうまくいかない。
いつまでも瞼の裏の暗闇を見せられて、気持ちが悪い。
それなら、と妄想をしようとしても、何も思い浮かばない。
いつもなら、騎士とお姫様の夢を見ていれば、気持ちよく眠りに入って、素敵な夢だって見られるはずなのに、幸せな物語が何ひとつ出てこないのだ。
暗闇が私を襲う。でも、目を開けて現実は見たくない。
どれくらい、暗闇の中でもがいていたのかは分からない。
気づいたら私は眠っていて、目が覚めたらもう朝だった。
眠れないと苦しんでいたのが嘘みたいに、半日もぐっすり眠っていたらしい。
勤務日なら、仕事をしろと起こしに来るジャンも来なかったのだろう。
何よりも最悪なのは、朝になって起こしに来たジャンに、投げ捨てた下着を綺麗に畳まれていたことだ。
もう一度眠って、夢の中に逃げたいとこれほどまでに願ったことはない。
「どれだけ寝るんだよ、一生寝てる気ですか。」
「うん、それがいい。」
「いいわけねーだろ。」
ベッドに潜り込んだら、ジャンに掛布団を剥がされた。
本当恥ずかしいから、今すぐ夢の中に逃げさせて———。