◇第五十一話◇恋人達の戯れを試す
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『なまえさんとジャンって、喧嘩したことありますか?』
それは、唐突な質問だった。
補佐官であるジャンが非番だった今日、私の任務は、団長の補佐官達と共にあった。
これは、今までもよくあることだった。
そう言えば、ジャンが非番の日は、団長の補佐官達と一緒に仕事をすることが多い。
「監視役の俺がいない間に、なまえさんがサボらねぇように
団長が、アルミン達に見張らせてるんだと思いますよ。」
「え…!?そうだったの!?」
「気づいてなかったんすか。みんな、とっくに知ってましたよ。」
「え~…、団長、すごいヤな感じぃ。
でも、意味なかったね!ジャンがいても、アルミン達がいても、私はサボるもんね!
だから私の勝ち!」
「いや、負けっす。」
「うっさい。それで、そんなことはどうでもいいから、聞いて。
…どこまで話したっけ?」
「何も。唐突の質問をされたってところだけです。」
「あ~、そうそう。あのね、」
昼食でお腹いっぱいになった後の午後の会議も終わり、眠気が最高潮に達していた頃だ。
私は、アルミンの執務室で、団長の補佐達と一緒に、次回の壁外調査での作戦の書類確認も兼ねて、話し合いを行っていた。
「話し合いに参加してたのはアルミンとか先輩達だけで、
なまえさんは寝てたんじゃないんすか?」
「今、私が喋ってるんだから黙ってて。」
「図星つかれたからっすか?」
「ジャン、怒るよ。」
「はいはい。それで?」
とりあえずの到着地点を見つけ、話し合いは終わった。
まだ問題点は幾つも残っていたけれど、それはアルミン達から団長へ報告をして、改善の為の指示を仰ぐことになった。
漸く、休憩の許可が入って、私はアルミンのベッドで横になることにした。
「本当に何処でも、勝手に寝るんすね。
今さら驚きもしないし、アルミンのベッドくらいなら…ギリダメだな。」
「もうっ、いちいち入って来ないの!」
「ツッコミどころ満載のなまえさんが悪いんですよ。
それに、俺がいない1日の話を聞くことも、今までなかったんで新鮮なんです。」
「あー、そういえば、そうだね。
話したことないかもね。」
「まぁ、どうせ寝てたんだろうなと思ってたので、気にもなりませんでしたけど。
意外と、仕事っぽいこともしてたんだなって感心してますよ。」
「馬鹿にされた気しかしない。」
「そうっすか。」
「嫌な顔で笑ってるよ、今。鏡見てきなよ。」
「自覚あるんで、必要ないっす。」
「いちいちムカつくな。とにかく、黙ってよ。
全然、進まないじゃん。」
「そうですね。」
「今度こそ黙っててよ。」
「善処します。」
「約束だよ!」
「はいはい。それで?」
アルミンのベッドで横になってすぐに、私は夢の中へと足を踏み入れていた。
ふわりふわりとした意識の中で、ぼんやりとしていたのだ。
部屋の主であるアルミンは、ソファに座って書類の確認を始めたけれど、他の団長の補佐官達は、それぞれ、自室や、食べ損ねた昼食を食べに食堂へ向かう為に部屋を出た。
他の補佐官達がいなくなって、少しすると、ソファに座って書類の確認をしていたアルミンが顔を上げ、とても真剣そうに私に訊ねた。
それが———。
「そこで最初に繋がるんすね。」
「そう、それが冒頭の質問に・・・って、また入って来た!
もうわざとやってるでしょ?」
「さぁ?」
「あ!確信犯の顔してる!!」
「だって、なまえさんがいちいちムキになるのが面白…、可愛くて。」
「言い間違えるなら、言うな。」
「何のことです?」
「もういい。とにかく、ちゃんと聞いてよ。」
「聞いてますよ。邪魔してるだけで。」
「じゃあ、邪魔しないで聞いて。」
「それで?」
「それで、」
唐突のそれは、夢の中にいた私の足を引っ張りだすことは出来なかった。
ぼんやりとした意識の中で、アルミンの質問の意図を読み取った私は、こう返した。
『しないよ。』
すると、アルミンはため息を吐いた後に、さらに質問を重ねて来た。
話が長くなりそうな予感を覚えつつも、私はまだベッドの中にいて、夢の中に足を半分つっこんだままだった。
『ですよね。どうしたらなまえさんとジャンみたいに
喧嘩しないで仲良くいられますか?』
『えー、普通にしてればいいんじゃない?
私とジャンもアルミン達と一緒だよ。』
『そうですかね。』
『そうだよ。
だって、アルミンも団長と喧嘩しないでしょ。』
『僕と団長は喧嘩なんかしませんよ!僕は部下なんですから。』
『ジャンも部下だよ?態度がデカいから忘れがちだけど、部下だよ。
忘れちゃダメだよ。』
『でも、婚約者ですよね?』
『あ…!そうだった!』
『そうだったって…、それこそ忘れちゃダメでしょう。』
アルミンの痛い指摘に、私はやっと目が覚めて身体を起こした。
それは、唐突な質問だった。
補佐官であるジャンが非番だった今日、私の任務は、団長の補佐官達と共にあった。
これは、今までもよくあることだった。
そう言えば、ジャンが非番の日は、団長の補佐官達と一緒に仕事をすることが多い。
「監視役の俺がいない間に、なまえさんがサボらねぇように
団長が、アルミン達に見張らせてるんだと思いますよ。」
「え…!?そうだったの!?」
「気づいてなかったんすか。みんな、とっくに知ってましたよ。」
「え~…、団長、すごいヤな感じぃ。
でも、意味なかったね!ジャンがいても、アルミン達がいても、私はサボるもんね!
だから私の勝ち!」
「いや、負けっす。」
「うっさい。それで、そんなことはどうでもいいから、聞いて。
…どこまで話したっけ?」
「何も。唐突の質問をされたってところだけです。」
「あ~、そうそう。あのね、」
昼食でお腹いっぱいになった後の午後の会議も終わり、眠気が最高潮に達していた頃だ。
私は、アルミンの執務室で、団長の補佐達と一緒に、次回の壁外調査での作戦の書類確認も兼ねて、話し合いを行っていた。
「話し合いに参加してたのはアルミンとか先輩達だけで、
なまえさんは寝てたんじゃないんすか?」
「今、私が喋ってるんだから黙ってて。」
「図星つかれたからっすか?」
「ジャン、怒るよ。」
「はいはい。それで?」
とりあえずの到着地点を見つけ、話し合いは終わった。
まだ問題点は幾つも残っていたけれど、それはアルミン達から団長へ報告をして、改善の為の指示を仰ぐことになった。
漸く、休憩の許可が入って、私はアルミンのベッドで横になることにした。
「本当に何処でも、勝手に寝るんすね。
今さら驚きもしないし、アルミンのベッドくらいなら…ギリダメだな。」
「もうっ、いちいち入って来ないの!」
「ツッコミどころ満載のなまえさんが悪いんですよ。
それに、俺がいない1日の話を聞くことも、今までなかったんで新鮮なんです。」
「あー、そういえば、そうだね。
話したことないかもね。」
「まぁ、どうせ寝てたんだろうなと思ってたので、気にもなりませんでしたけど。
意外と、仕事っぽいこともしてたんだなって感心してますよ。」
「馬鹿にされた気しかしない。」
「そうっすか。」
「嫌な顔で笑ってるよ、今。鏡見てきなよ。」
「自覚あるんで、必要ないっす。」
「いちいちムカつくな。とにかく、黙ってよ。
全然、進まないじゃん。」
「そうですね。」
「今度こそ黙っててよ。」
「善処します。」
「約束だよ!」
「はいはい。それで?」
アルミンのベッドで横になってすぐに、私は夢の中へと足を踏み入れていた。
ふわりふわりとした意識の中で、ぼんやりとしていたのだ。
部屋の主であるアルミンは、ソファに座って書類の確認を始めたけれど、他の団長の補佐官達は、それぞれ、自室や、食べ損ねた昼食を食べに食堂へ向かう為に部屋を出た。
他の補佐官達がいなくなって、少しすると、ソファに座って書類の確認をしていたアルミンが顔を上げ、とても真剣そうに私に訊ねた。
それが———。
「そこで最初に繋がるんすね。」
「そう、それが冒頭の質問に・・・って、また入って来た!
もうわざとやってるでしょ?」
「さぁ?」
「あ!確信犯の顔してる!!」
「だって、なまえさんがいちいちムキになるのが面白…、可愛くて。」
「言い間違えるなら、言うな。」
「何のことです?」
「もういい。とにかく、ちゃんと聞いてよ。」
「聞いてますよ。邪魔してるだけで。」
「じゃあ、邪魔しないで聞いて。」
「それで?」
「それで、」
唐突のそれは、夢の中にいた私の足を引っ張りだすことは出来なかった。
ぼんやりとした意識の中で、アルミンの質問の意図を読み取った私は、こう返した。
『しないよ。』
すると、アルミンはため息を吐いた後に、さらに質問を重ねて来た。
話が長くなりそうな予感を覚えつつも、私はまだベッドの中にいて、夢の中に足を半分つっこんだままだった。
『ですよね。どうしたらなまえさんとジャンみたいに
喧嘩しないで仲良くいられますか?』
『えー、普通にしてればいいんじゃない?
私とジャンもアルミン達と一緒だよ。』
『そうですかね。』
『そうだよ。
だって、アルミンも団長と喧嘩しないでしょ。』
『僕と団長は喧嘩なんかしませんよ!僕は部下なんですから。』
『ジャンも部下だよ?態度がデカいから忘れがちだけど、部下だよ。
忘れちゃダメだよ。』
『でも、婚約者ですよね?』
『あ…!そうだった!』
『そうだったって…、それこそ忘れちゃダメでしょう。』
アルミンの痛い指摘に、私はやっと目が覚めて身体を起こした。