thanks gifts
冷たい眼で見下す。
只でさえ白い眼をさらに冷たくして嘲笑ってその者を呼んだ。
冷たい眼に静かな激情と哀しみをを宿す。
口元を上げて嗤うだけだったものが、奥歯を噛み締めた悲痛なものになる。
そしてその者の言う事が理解ができず困惑して反発をする。
その眼に静かな情熱と希望を宿す。
白い瞳に青空を映し、十年ぶりの穏やかな笑顔。
初めて己で打破する運命に喜び、浮かべる笑み。
最も強い者を胸に、その名を呼ぶ。
白い眼を遠くに凝らして憧れを追う。
はやく帰ってこい、とその者の帰還を心待ちにして今日も励む精悍な顔。
最期に微笑んだところでお前には見えていないだろうが、言葉だけはせめてしっかりと紡ごう。
名前を口に出来るのも最後だ。
◆
顔は見えなかったが笑った気配を感じた。
掠れて途切れ途切れになる声に宿す強い意志をこの身に宿そう。
THE END
ナルトに出会ってからのネジの、主に表情を切り取った感じな文です。
160416までの拍手お礼文