short short stories


澄み切った冷たい空気に混り、涼やかな音を響かせて朝を知らせるのは鳥。
それは太陽の登らぬ朝早くからだ。
あるアパートの窓際近くの電線にて一羽の鳥が鳴く。

その窓の内側に見えるベッドですやすやと眠るナイトキャップをかぶった少年を起こすかのように。
鳥の小さな鳴き声に気付くことのない少年は窓際の外の景色が見える方に顔を向けて寝返りをうった。

160228


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