100 Questions
『そこのお兄ちゃん達!! ちょっとお時間ありますかー!?』
唐突に明るい声で呼び止められたのに気づいて、二人は振り向いた。
その声の人は小綺麗な女性で手にはマイクを持っていた。
また、そのさらに後ろでは数名のスタッフと思わしき人がメモを小脇に抱えていたり、カメラを構えていたり、フサフサが着いた恐らくマイクと思わしきものを頭上からナルトたちに向けている。
「なんだってばよ?」
ナルトは訝しげな顔をしてハンドマイクを向けてくる女性に問う。
その横で、ナルトと同様にネジもアナウンサーの女性を見遣る。
『街角! 突撃インタビューです! カップルを対象にインタビューをしています!!』
「……ハァ〜〜〜〜〜〜〜!?!?!?」
ナルトは大口を開けて盛大に驚いてみせる。
いや、嫌悪に近いと言った具合か。
「なんでー!! なんで! コイツと! オレが! そうなるんだってばよ!?」
「……同感だな。対象を間違えているのではないか? 悪いことは言わない。他を当たれ」
『そんなこと言わずにー!!!!!!! お願いしますよォ〜〜〜!!!!!!! もうずっと、何時間もロケしていて全然ッ!! 撮れ高なのないんですからァ!!!!!』
突然、アナウンサーの女性の後ろに静かに控えていたはずのメモを小脇に抱える男性が泣きついてきたではないか。
何事だ。
そんなこんなで、インタビューお礼の “ラーメン 一楽 特大チャーシューサービス券” にまんまと釣られたナルトは、必死にネジも言いくるめて今に至るのであった────
🎤『では、カップルに質問です!』
1 あなたの名前を教えてください
🧡 「オレってば、将来どの火影をも越す里一番の忍者!! うずまきナルト!!!」
🤍 「……日向ネジだ」
2 年齢は?
🧡 「13歳」
🤍 「14歳」
3 性別は?
🧡 「漢の中の漢だってばよ」
🤍 「お前のその目は飾りなのか? どう見ても男だろう」
🎤『…す、すみません……!』
4 貴方の性格は?
🧡 「クールだけど、茶目っ気もあって、真っ直ぐで強くて最高で〜!!」
🤍 「おい、ナルト…。最後の方は性格では無いだろう。オレは強いて言うならば現実主義者だろうか」
5 相手の性格は?
🧡 「捻くれ者の堅物のいじけ虫。そんでもってホントは負けず嫌い! あ、あとたまになんかズレてる!」
🤍 「強がりで見栄っ張りで愚直で、打たれ強い」
6 二人の出会いはいつ?どこで?
🧡 「中忍試験が始まるちょっと前ぐらいか?」
🤍 「アカデミーの2階の廊下だったか」
7 相手の第一印象は?
🧡 「サスケサスケって、強えーヤツみーんなサスケばっかしって思った」
🤍 「正直、眼中に無かった」
8 相手のどんなところが好き?
🧡 「別にそんな好きではねーってばよ!! 良い奴だとは思うってばよ!」
🤍 「何を持ってして好きというのかはこのインタビューの意図するところからは違うとは思うが、オレはナルトのことを嫌いじゃない」
9 相手のどんなところが嫌い?
🧡 「屁理屈バカ」
🤍 「一人で突っ走り過ぎるところ……」
10 貴方と相手の相性はいいと思う?
🧡 「性格真逆だもんな」
🤍 「相性と言うか…、単細胞だからある意味では扱いやすいかもしれんな」
🧡 「お前に扱われる覚えはねーってばよ!!」
🤍 「お前が任務で一人突っ走るときが主にそうだ」
11 相手のことを何で呼んでる?
🧡 「普通にネジ」
🤍 「ナルト。それ以外呼びようがないだろう」
12 相手に何て呼ばれたい?
🧡 「特にはねーってばよ! あ、でもオレが将来火影になったら “火影様” って呼ばせてやるッ!!!」
🤍 「呼び名は普通に今のままでいい」
13 相手を動物に例えたら何?
🧡 「う〜〜〜〜〜ん……。と、鳥?」
🤍 「なんだろうか……。頬のヒゲなどを見るにネコ科の動物ってところか?」
14 相手にプレゼントをあげるとしたら何をあげる?
🧡 「コイツってば何が好きとか、あんまし分かんねー」
🤍 「どう考えてもラーメンだろ。このインタビュー受ける動機もそれだしな」
15 プレゼントをもらうとしたら何がほしい?
🧡 「うーん…、ネジから物を貰うってのが想像つかねーってばよ」
🤍 「ラーメンのためにこんな下らんインタビューに付き合っているんだ。今度にしんそばで借りを返せ」
16 相手に対して不満はある?それはどんなこと?
🧡 「コイツに対しての不満は中忍試験のとき散々言ったからなー。相変わらず屁理屈バカだけど今はそんなねーってばよ」
🤍 「とにかく、任務などで無茶をしすぎて一人で突っ込むのやめろ」
17 貴方の癖って何?
🧡 「なんでかしんねーけど、オレってば昔から “だってばよ” が口癖だってばよ。早口なのかなァ?」
🤍 「癖……。目は口ほどに物を言うというからな。人の目をじっと見てしまう癖はあるかな」
18 相手の癖って何?
🧡 「癖っつーか、なんか、お前ってばたまに木の下であぐらかいて寝てね?」
🤍 「寝ているのでは無い。瞑想だ。ナルトの癖は……そうだな、体術に関してはお前もリーと同じでどちらかと言うと直線的だな」
19 相手のすること(癖など)でされて嫌なことは?
🧡 「前のネジは、何でもかんでも人のこと勝手に決めつけて嫌なヤローだったけど今はそんな嫌なことはねーってばよ!」
🤍 「以前は……、何も知らぬガキが偉そうに説教を…と、嫌気がさしていたが今では……」
(────感謝しているよ)
🧡 「…今では、なんだってばよ?」
🤍 「……何でもない」
20 貴方のすること(癖など)で相手が怒ることは何?
🧡 「さっきもネジが言ってたけど任務でオレが一人で勝手に敵に突っ込みだしたら怒られるってばよ」
🤍 「以前のオレの、全てを決めつけすぎる癖にナルトは本気でオレを叱ってくれたと思う……」
🧡 「だってさ、だってさ…。オレだって落ちこぼれで崖っぷちのところで必死こいてるところに、お前みてーに天才とか言われてて強えーヤツがめそめそしてんだもんな。オレなんかよりお前ずっと強えーのに、落ちこぼれのオレ相手に意地はりながらめそめそしやがってって思ったらなんかムカついて我慢できなかったってばよ」
🤍 「ナルト……」
21 二人はどこまでの関係?
🧡 「どこまで? っつーと? 知り合いと友達の中間か? 大事な木ノ葉の仲間だってばよ」
🤍 「大事な仲間だと思う」
🤍(……オレにとってナルトは全ての者の中で一番、そんな存在だとは、この場で言うには些か場違いか)
22 二人の初デートはどこ?
🧡 「あ、忘れてた! このインタビューそういうインタビューだったけ。コイツとそんなことしねーってばよ!!」
🤍 「そんなことに現を抜かす暇があるなら修行する」
🎤『このあとの質問すべてカップル向け要素が強くなりますよ?』
🧡 「えっ〜〜!!」
🤍 「場合によっては質問をパスさせてくれ」
🎤 『あ、はい……』
23 その時の二人の雰囲気は?
24 その時どこまで進んだ?
25 よく行くデートスポットは?
26 相手の誕生日。どう演出する?
27 告白はどちらから?
28 相手のことを、どれくらい好き?
🧡 「好きとかそんなんじゃねーけど、チョウジもだけど、お前がサスケ連れ帰る任務で重体って知った時はやっぱ怖かったってばよ」
🤍 「好きというのはこのインタビューではそういうのを指しているのだろうが……、サスケを連れ戻す任務で敵と一騎打ちになり窮地に陥ったときにふと、ナルトを思い出した」
29 では、愛してる?
🧡 「愛……。愛ってさ、ギューって胸が痛いヤツを言うのかな。ネジに対しては正直まだよく分かんねーや」
🤍 「オレは失ってから、初めて思い知った。父が、この里と、一族と、オレたち家族を思って死んだことを。命を懸けるのは理屈ではなく、そうしたいと思った時に初めて愛かどうかを自覚するのかもしれない」
(あの時、簡単に死ぬつもりは無いとは言ったが、即死を回避するのが精一杯で正直、死は覚悟した。なぜ、どうして、そこまですると敵に問われてオレは何と返したか?)
(ナルトが……、オレにもう一度生きる
(なぜなら、ナルトはオレを闇から救い出したのだから。オレはそれをこれからも信じてみたかった)
(これが、いつか、どんな感情なのか分かる日が来るだろうか────)
🎤 『ネジさーん! …ネジさ〜〜ん? 次の質問いいですか?』
🤍 「あっ、ああ……。すまない」
🧡 「お前ってば、大丈夫かー? ぼけーっとして」
30 言われると弱い相手の一言は?
🧡 「言われると弱いっつーか、ネジが蜘蛛みたいな敵を足止めするって買って出たときオレってば、不安でお前一人残すの躊躇ったんだよなあ……。でも、お前オレに言ってくれたじゃん。“お前はオレよりいい眼を持ってる” ってよ。あれ、すっげー勇気出たっつーか、ハッとさせられたってばよ」
🤍 「…そうか。オレは……やはり、あの言葉かな。いつも思い出す」
🧡 「あの言葉……?」
🤍 「あれだよ、“お前はオレと違って落ちこぼれなんかじゃない” という一言」
(……オレを弱くもさせるし、強くもさせる言葉なのかもしれない)
31 相手に浮気の疑惑が! どうする?
32 浮気を許せる?
33 相手がデートに1時間遅れた! どうする?
34 相手の身体の一部で一番好きなのはどこ?
🧡 「白眼って、めっずらしいー色してっけど、なんかこう! カッコイイよなー!! あ、あと身体の一部っつーか、なんでお前ってばそんな髪長いんだよ?」
🤍 「そうだな。オレもお前の眼は好きだな。髪が長いのは昔からの慣習というか、物心ついた時から長さを変えたことがないからなあ……」
35 相手の色っぽい仕種ってどんなの?
🧡 「オレってばコイツのことそんな目で見た事ねーよッ!!」
🤍 「同感だな。それに、こんな子供じみた相手に色気も何も無いだろう」
🧡 「んだとーッ!?!? ぜってーお前よりもデカくなって強くなってオレが漢の中の漢だって認めさせてやるから覚悟しとけってばよ!!!!!」
36 二人でいてドキっとするのはどんな時?
🧡 「ねーって、そんなの!」
(入院中、髪下ろした後ろ姿をネジだと気づかずにドキッとしたのはぜってー内緒だってばよ…! コイツに知られたら間違いなく鼻で笑われるってばよッ!!!)
🤍 「オレはだいたい白眼で事前に誰が近づいてきたのか察知したり回避出来ることが多いからか、驚いたりすることはそんなに無い」
37 相手に嘘をつける? 嘘はうまい?
🧡 「オレは自分にも相手にもウソはつかねー!」
🤍 「オレは嘗て自分に嘘をついていた。だが、オレが自分自身を偽っていたのをコイツに見破られてしまった。本当はお前だって運命に逆らおうと必死だったんだろ、とな。……だから、オレは嘘が下手くそなのかもしれん。いや、案外ナルトが鋭いのか?」
38 何をしている時が一番幸せ?
🧡 「一楽のラーメン食べてる時! あと、趣味のガーデニングとかやってる時も落ち着くってばよ!」
🤍 「幸せというか、やはり趣味の瞑想は心を落ち着かせるには持ってこいだ」
39 ケンカをしたことがある?
🧡 「オレたち中忍試験の本戦で大喧嘩したよなー!」
🤍 「フフっ、たしかにな。あれはもう大喧嘩みたいなもんだな……」
40 どんなケンカをするの?
🧡 「そりゃー、もう拳と拳でぶつかり合いだってばよ!」
🤍 「次こそは負ける気がせんな」
41 どうやって仲直りするの?
🧡 「仲直りっつーか、お互い分かり合えりゃそれでいいってばよ! ゴメンなんてのは必要ねーよ」
🤍 「柔軟な考えを持つことだろうか」
42 生まれ変わっても恋人になりたい?
🧡 「あ、そうだったってばよ……。そんなインタビューだったな、そういや。生まれ変わって仮にコイツが女の子だったとしてもコイツとはやっぱなんか違うってばよ!!」
🤍 「今の関係のままで十分満足している」
43 「愛されているなぁ」と感じるのはどんな時?
🧡 「愛されてるかどうかは知んねーけど、でも今回のこのインタビューでネジがオレのことどう思ってるかとか色々知れた気ィするってばよ!」
🤍 「オレもナルトと同意見だ。全く無意味なインタビューでは無かったということだな」
44 「もしかして愛されていないんじゃ・・・」と感じるのはどんな時?
🧡 「オレってば、そーゆーのはもうなるべく考えないようにしてんだってばよ。オレは誰からも認められる、そんな忍者になるんだッ!!!」
🤍 「オレは自分を信じることをコイツから教わった気がしている。だから、オレもそういうことは考えない」
45 貴方の愛の表現方法はどんなの?
🧡 「難しいことはよく分かんねーけど、何があっても見捨てないこと! 認めること!!」
🤍 「オレはあまり感情を表に出すのは得意ではないと思っているんだが、……やむを得ない事情があったとはいえ父が表現した愛の形は死ぬことだった。オレはそんな父を理解して、誇りに思っている」
46 もし死ぬなら相手より先がいい? 後がいい?
🧡 「仲間は誰も死なせやしねーってばよ!!!!!」
🤍 「オレは、ナルトが死ぬのは見たくは無い」
47 二人の間に隠し事はある?
🧡 「んー、まあ。そんないつもつるんでるワケじゃねーし!」
🤍 「誰しも一つや二つぐらい秘密はあるだろう」
48 貴方のコンプレックスは何?
🧡 「認めたかねーけど、チビってことと声変わりもまだこねーし、だから毎日牛乳飲んでる!!」
🤍 「オレは、天才などと言われてはいるが、まだまだだ。もっと強くなりたい」
49 二人の仲は周りの人に公認? 極秘?
🧡 「ごくひ? こーにん? オレたち別にやましい関係とかじゃねーってばよ」
🤍 「だな」
50 二人の愛は永遠だと思う?
🧡 「もー!!! 分かったから永遠でいいから早く一楽の特大チャーシューサービス券くれってばよォ!!!!!」
🤍 「もう何でもいいから、早く帰りたい……」
🎤 『お疲れ様でした! 突撃インタビューにお答えくださりありがとうございました!!!』
このあと二人で一楽に行きましたとさ。
THE END
南斗あきら様より カップリングなりきり100の質問 - pixiv
個人サイトやるからには1度やってみたかったんです!! 100の質問!!
設問51からは成人向けだったため50までの回答になりました。
「100 Questions」◀︎成人向けの設問51から続きです。
結構カプ観を考えるいいきっかけになりますよね。
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