秤にかけて・・・・・・
オレは気づいていた。
リーから向けられる感情が、今までとは違うことが。
それはオレをとても悩ませた。
いつからだっただろうか。
あいつは熱血で、いつもオレに勝負を挑んで来る時、今日こそ勝ってやろうというような熱い眼差しを感じた。
だが、最近はそんな熱い眼差しとは別の熱を含んだ視線を感じる。
オレはナルトに救われたことで、いつしかナルトに惹かれていた。
ナルトには素直に、とまではいかないが、好意を表したりできるんだが……。
オレにとってリーはライバルで、対等、いや、それ以上の位置にいたいんだ。
リーにはなぜか弱みを見られたくないと思ってしまう。
ナルトに見られるのはいいというわけでもないんだが、ナルトにはもうとっくの昔にオレの弱みは知られてる気がして今更隠す事もない、
と心の底で開き直っているからオレにしては比較的素直になれるのかもしれない。
だがオレは、
そんなオレの気持ちによってリーが傷ついてるのも知っていた。
だから辛かった。
分からなくもない。
普通は信頼してると思っていたら弱みを見せるもんだ。
それを見せないというのは信頼されてないんじゃないかとも思われても仕方ない。
だが、そういうわけじゃないんだ……。
リーのことはずっとライバルとしてみていたが、最近まではやはりオレの方が上だと、上でいたいと自分自身でそう思ってきたから、
戸惑っているんだ。自分に。
だいたい、
なぜオレともあろうものが二人についてこんなに悶々としなければいけないんだ……。
オレの二人への感情はどうなんだろうか……。
ナルトの事は好きだ。
オレに似つかわしくないだろうが大好きというのはこういう事なんだろうなと思える人だ。
オレの歩く道の先にはナルトがいて、
道に迷ったらナルトはどこへ進むのだろうと、考えてしまうほどオレの決定基準にナルトが絡んでくるんだ。
ナルトが言うなら信じられるし信じたいと思うからだ。
ナルトに出会わなければ今のオレは存在しなかった。
リーのことももちろん好きだ。
あいつの何度オレに負かされても立ち上がってくる諦めない所はナルトにそっくりだ。
ナルトと出会う前、運命だなんだと決めつけていたオレだが、きっとオレの知らない心の何処かでリーの事を認めていたから、あいつに何度勝負を挑まれても相手にしていたんだと思う。
心の奥底で本当は運命を変えたいって、
そう思っていたオレにとって忍術が使えなくて周りから見れば落ちこぼれという運命にあっても、忍になる事を諦めないリーが少し眩しく見えた事もあった。
リーがいないオレなんて考えられない。
ナルトが欠けてもリーが欠けても、どちらもいなけりゃオレがオレでなくなるぐらいオレにとって大事な二人であることは確かだ。
勝手に二人を秤にかけて、
こんな事を悩んでいるだなんてナルトにもリーにも知られたくないな……。
THE END
悶々ネジ。
ナル←←←ネジ前提のリ→→→?←ネジ
正直自分でもよく分からないまま書いたので、結論が出ないまま終わらしました。
皆様のお好きな方のカプにてご結論をつけてくださいませ……\(^o^)/
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