命日と誕生日



Today: - 十月九日 -


カレンダーを見ると、嫌でも目に入る数字。

忘れもしない。
今日はネジの命日だ。

この日になると、あの時の肩にのしかかった重みが生々しく甦る。
ナルトはそっと、重みを感じる肩に手を置き、凝りを解すかのように軽く摩った。

(……ネジ、オレってば、火影になって毎日クタクタで肩凝りがやべえってばよ。お前にも火影になったオレの姿を見せてやりたかった。 天国から見守っててくれているか? 明日はオレの誕生日なんだ。 お前が守ってくれた明日だ)


凝りが解れた気がしたので、肩から手を離す。
執務室から里を見下ろして、次に空を見上げた。



The Next Day: - 十月十日 -


また、一年歳をとった。
また、一年あの時から遠ざかった。

記憶は今でも鮮明に残っているのに
年月だけは絶対に止まってはくれない。

(ネジ、またお前から一年歳が離れてしまった。昔はお前が歳上なのが絶対だったのにな。オレ、年齢は追い越せないのが当たり前だと漠然と思っていた……)

ナルトは自分の頬を両手でパシンっと叩いた。

一つ、ため息を吐き、
そして口角を上げた。

(でも、オレってば背負ってるもん色々有るからな。もういい歳した大人だからネジに笑われねえように頑張んねえと!)


空に向けて拳を突き上げ、声を発した。

「お前に笑って話せる未来にする為に今年も頑張るからなッ!!」


執務室の窓から、ネジの低めの体温を感じさせるような柔らかな秋風が吹き抜けた。




THE END





誕生日おめでとう!ナルト!
ナルネジサイトなので、命日の方はともかく、ナルトの誕生日にも無理やりネジ要素をぶち込みます*\(^o^)/*
どうもクソCP厨です。





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