第七章 主人公との邂逅
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けれど──────────
後ろから腕をがしっと掴まれた。
千代「っ!!?」
ラビ「……………っ……」
いきなり腕をつかんだと思ったら、そのまま押し倒されるようにソファへ張り付けられる。
別の意味での押し倒しなら、どれほどロマンチックなのかと思うが、これは違う。
千代「なにして…っ!!
“ふざけんな”はこっちのセリ、フ───っ」
彼から逃げるように、身体を仰け反ってもがっちりと強い力で押さえ込められてるから、どう頑張っても、離れることができない。
なんで、こんなことになったんだろう。
どうして、そんな言葉が頭でいっぱいだった。
千代「離して………ッ、ラビ!!」
ラビ「嫌さ、ぜってー離さねぇよ。
何で…………なんで、話したことないのに、ルヒナのこと知ってンさ?」
千代「(────ゾクッ)い、痛…っ」
両腕を痛いぐらい握り締めながら、「なあ、答えろよ」と憎悪と悲しみが入り交じったような怖い顔で、私を睨み付ける。
…………ラビって、こんなに怖かったっけ…………?
こんなラビは知らない。嫌だ、怖い。
恐怖で体がガタガタと小刻みに震える。
そんな私を見て、ほんの少しだけ優しい声色を出す彼だったけれど、それでも怖いことに代わりはなかった。
痛みが増し、ぎゅっと頑なに目をつむる。
千代「ラ、ビ…………っ、痛いっ」
ラビ「…………悪い。けど、答えてくれ。
なんで、ルヒナを知ってる?」
────── 好きだからこそ、これ以上傷つけたくない。 ───────
ラビの悲痛な心の声が聞こえてくる。
好きなのは彼女のこと?それとも………?
だったらなぜ、こんな拷問に近いことをされているんだろうか。
なんで、彼はこんなにも怒っているんだろう。
本当の事を言わなくちゃ、頭でわかっていても声が震えててうまく言えない。
千代「ッ、夢に………彼女が出てきたの。
もちろん、私の名前や異世界から来たことも全部知ってたみたいだから………。
それに、向こうが勝手に名乗ってきたの。だから知ってた」
ラビ「……………。」
「ただ、それだけだよ」と言うと、彼は「本当にそれだけさ………?」と聞いてきた。
千代「うん………それだけ」
ラビ「……………。………はぁ、そっか……」
今さっきまで疑わしそうに睨み付けていた彼は、私の答えに気が抜けたのか、自分の頭を私の胸に埋めてきた。
ラビ「…………わりぃ、痛かったよな……?」
千代「………っ。う、ん………」
抱きついてきた彼にビクリと体が反応する。
異性として、もあるけれど……それ以前に、問い詰められたときの顔も声色も普段の彼と違いすぎて、怖かった。
……………トクン、トクン、と私の心音が、騒がしいくらいに頭の中で聞こえてくる。
ラビ「…………。………ごめん、ちょっち、このままでいさせて」
千代「………」
顔を埋めたまま、優しく腕を放してくれた。
私を怖がらせないためなのか、それとも…………泣いているところを見せたくなかったからか、そっと抱きしめてきた。
ラビ「……………」
千代「……………」
気まずい雰囲気が私たちの間で流れる中、遠くの方で、リナリーが私を捜している声が聞こえた。
千代「……リ、リナリーが呼んでるから、私………もう行くね?」
ラビ「───…千代、オレは………」
力が抜けたラビの腕から逃れられた私は、そう言って、急いで部屋を出た。
部屋を出る際に聞こえた彼の小さなつぶやきを、私は聞かなかった振りをした。
─── 諦めねぇから。 ───
千代「……………っ」
なんで、そんなこと言っちゃえるのかなぁ………。
私は、その人の代わり…………なのかな。
あんなに酷く動揺するのも、その人が好きだったから、失くした恋人だったから、何も知らないはずの私が知っているのを知って………?
ラビのことがよく分からなくなった。
千代(………考えちゃだめだ)
ラビと別れて、私を探しているリナリー達に会うため、回廊を歩く。
けれど、さっき出て行ったラビの部屋にブックマンが入っていって、何かを話していたけど、上手く聞き取れない。
千代(もしかして、もう次の任務かな………?)
さすがにこうも連続での任務は、いくらラビでも身体の疲労が蓄積されすぎて、いつか倒れこんでしまうかもしれない。
千代「………きっと、大丈夫」
そう、口で言い聞かせるしかない私は、科学班へとたどり着いた。
………でも、私もこの世界に馴染みすぎてしまった。
自分自身が異世界からこの世界へトリップしてきた存在だということをすっかり忘れてて、あの惨劇を食らってしまうとは思っても見なかった。
────────────────
───────────
────
ブー
??「ふふふ………ついに出来たぞ♪」
ブブブッ
何かの警戒音が鳴り響く中、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
リーバー「室長ぉ。
何スか、そのムダにごっついロボは」
コムイ「だからコムリンだってば」
科学班のみんなにコーヒーを配っていた私とリナリー。
コムイさんが言う“コムリン”がしたことに驚きを隠せなかったのか、リナリーが「兄さん……」と顔を引きつかせながらコムイさんに問うた。
リナリー「コムリンって………」
千代「…………なんか、すごく嫌な予感」
後ろから腕をがしっと掴まれた。
千代「っ!!?」
ラビ「……………っ……」
いきなり腕をつかんだと思ったら、そのまま押し倒されるようにソファへ張り付けられる。
別の意味での押し倒しなら、どれほどロマンチックなのかと思うが、これは違う。
千代「なにして…っ!!
“ふざけんな”はこっちのセリ、フ───っ」
彼から逃げるように、身体を仰け反ってもがっちりと強い力で押さえ込められてるから、どう頑張っても、離れることができない。
なんで、こんなことになったんだろう。
どうして、そんな言葉が頭でいっぱいだった。
千代「離して………ッ、ラビ!!」
ラビ「嫌さ、ぜってー離さねぇよ。
何で…………なんで、話したことないのに、ルヒナのこと知ってンさ?」
千代「(────ゾクッ)い、痛…っ」
両腕を痛いぐらい握り締めながら、「なあ、答えろよ」と憎悪と悲しみが入り交じったような怖い顔で、私を睨み付ける。
…………ラビって、こんなに怖かったっけ…………?
こんなラビは知らない。嫌だ、怖い。
恐怖で体がガタガタと小刻みに震える。
そんな私を見て、ほんの少しだけ優しい声色を出す彼だったけれど、それでも怖いことに代わりはなかった。
痛みが増し、ぎゅっと頑なに目をつむる。
千代「ラ、ビ…………っ、痛いっ」
ラビ「…………悪い。けど、答えてくれ。
なんで、ルヒナを知ってる?」
────── 好きだからこそ、これ以上傷つけたくない。 ───────
ラビの悲痛な心の声が聞こえてくる。
好きなのは彼女のこと?それとも………?
だったらなぜ、こんな拷問に近いことをされているんだろうか。
なんで、彼はこんなにも怒っているんだろう。
本当の事を言わなくちゃ、頭でわかっていても声が震えててうまく言えない。
千代「ッ、夢に………彼女が出てきたの。
もちろん、私の名前や異世界から来たことも全部知ってたみたいだから………。
それに、向こうが勝手に名乗ってきたの。だから知ってた」
ラビ「……………。」
「ただ、それだけだよ」と言うと、彼は「本当にそれだけさ………?」と聞いてきた。
千代「うん………それだけ」
ラビ「……………。………はぁ、そっか……」
今さっきまで疑わしそうに睨み付けていた彼は、私の答えに気が抜けたのか、自分の頭を私の胸に埋めてきた。
ラビ「…………わりぃ、痛かったよな……?」
千代「………っ。う、ん………」
抱きついてきた彼にビクリと体が反応する。
異性として、もあるけれど……それ以前に、問い詰められたときの顔も声色も普段の彼と違いすぎて、怖かった。
……………トクン、トクン、と私の心音が、騒がしいくらいに頭の中で聞こえてくる。
ラビ「…………。………ごめん、ちょっち、このままでいさせて」
千代「………」
顔を埋めたまま、優しく腕を放してくれた。
私を怖がらせないためなのか、それとも…………泣いているところを見せたくなかったからか、そっと抱きしめてきた。
ラビ「……………」
千代「……………」
気まずい雰囲気が私たちの間で流れる中、遠くの方で、リナリーが私を捜している声が聞こえた。
千代「……リ、リナリーが呼んでるから、私………もう行くね?」
ラビ「───…千代、オレは………」
力が抜けたラビの腕から逃れられた私は、そう言って、急いで部屋を出た。
部屋を出る際に聞こえた彼の小さなつぶやきを、私は聞かなかった振りをした。
─── 諦めねぇから。 ───
千代「……………っ」
なんで、そんなこと言っちゃえるのかなぁ………。
私は、その人の代わり…………なのかな。
あんなに酷く動揺するのも、その人が好きだったから、失くした恋人だったから、何も知らないはずの私が知っているのを知って………?
ラビのことがよく分からなくなった。
千代(………考えちゃだめだ)
ラビと別れて、私を探しているリナリー達に会うため、回廊を歩く。
けれど、さっき出て行ったラビの部屋にブックマンが入っていって、何かを話していたけど、上手く聞き取れない。
千代(もしかして、もう次の任務かな………?)
さすがにこうも連続での任務は、いくらラビでも身体の疲労が蓄積されすぎて、いつか倒れこんでしまうかもしれない。
千代「………きっと、大丈夫」
そう、口で言い聞かせるしかない私は、科学班へとたどり着いた。
………でも、私もこの世界に馴染みすぎてしまった。
自分自身が異世界からこの世界へトリップしてきた存在だということをすっかり忘れてて、あの惨劇を食らってしまうとは思っても見なかった。
────────────────
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────
ブー
??「ふふふ………ついに出来たぞ♪」
ブブブッ
何かの警戒音が鳴り響く中、聞き覚えのある声が聞こえてきた。
リーバー「室長ぉ。
何スか、そのムダにごっついロボは」
コムイ「だからコムリンだってば」
科学班のみんなにコーヒーを配っていた私とリナリー。
コムイさんが言う“コムリン”がしたことに驚きを隠せなかったのか、リナリーが「兄さん……」と顔を引きつかせながらコムイさんに問うた。
リナリー「コムリンって………」
千代「…………なんか、すごく嫌な予感」