第七章 主人公との邂逅
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三人を見送った後、キキと一緒に時間を潰してから、早めの昼食をとって図書室へと足を運ぶ。
………いくつか読みたいと思っていた本を取り出し、日差しが当たっているソファへと本を持って座る。
まあ、この図書室は存在を知る人がほとんどいないからか、周りにある本も今まで誰も読んだことがないような本ばかりが並べられている。
もちろん、静かに本やお昼寝ができるスペースだから、教団内で一番のお気に入りだっただけど、なぜかラビに見つかってしまい、今では二人で座ることが多くなっている。
千代(………ルクスと白き魔女、か………)
他の本を選んでいるうちに、ふと目に入った童謡の小説。
何でもベストセラーだったのか、上・中・下巻の長編小説のようだ。
千代(それにしても、これ……………全部、読み終える自信ないかも…………)
こうも長い小説を読んでいると、部屋が暖かろうが寒かろうが、眠くなってしまうもので、全部読み切れないのがほとんどだった。
当然お腹も満たされた状態だから、眠気も襲ってくるわけで、結局中盤あたりで千代はウトウトと読み終えることなく夢の世界へと意識を手放してしまった。
日が落ちて少し気温が下がった頃、千代は目を覚ます。
千代「ん……………ぁ、れ……………?私……………」
ふぁ、と寝ぼけ眼をこすりながらあくびをしていると、なんだか身体が重い。
千代「……………帰ってきてたんだ」
千代が下を向くと膝にラビの頭が乗っかっており、かなり疲れていたのか、すやすやと寝息を立てていた。
時計を見れば、18時を指していた。
千代(………やっぱり、寝顔かわいいなぁ………。
いつ帰ってきてたんだろ)
起こそうにも起こせないので、私は彼の髪をそっと梳く。
千代(……………ごめんね、ラビ)
静かに目を伏せながら、気持ちよさそうに寝ている彼に心の中で謝る。
長期任務に行く前に、彼から告白を受けた。
けど、私は。
千代「─────もう、誰かを愛したくないの」
もう、あの悲劇を………繰り返したくないから。
もう、これ以上………日向にはいられない。あなたの側にはずっといられない。
たとえ──────彼女 の願いだとしても。
ラビ「ん………」
千代「あ…………」
さっきまで気持ちよさそうに寝ていたラビが、少しくすぐったかったのか、目をこすりながら起き上がる。
ラビ「…………んあ?千代~………ただいまさぁ」
千代「お帰り、ラビ」
ふにゃりと笑いながらそう言ってくる彼に、こっちも笑い返す。
千代「起こしちゃってごめんね?」
ラビ「んや。結構寝ちゃったから丁度よかったさ」
…………………ん?“結構”…………………??
頭の中で?が浮き上がる。
千代「え、“結構”って………。ラビ、いつ帰ってきたの?」
ラビ「え~?3時頃?」
千代「……………予定より早いね」
そこまで急ぐ理由はないはずなんだけど。
唖然とする私を見たラビは「そりゃそうさ」と満面の笑みで大げさに両手を広げると、私の身体をぎゅうっと抱きしめる。
千代「ちょ、何────!!」
ラビ「だって、早く千代に会いたくて仕方がなかったんさ!!
…………それに、あの返事。
聞かせてくれるんだろ………?」
千代「っ……………」
ラビの低い声が、耳元をくすぐる。
そんな彼に抱きしめられながら、私は目を伏せる。
別々の任務は本当に久しぶりだった。
前回は私とラビ、そして今アレン達と一緒に行っているトマと三人で長期任務に行っていたのだが、ラビだけがなぜか追加任務を課せられたので先に教団へ戻っていたいのだ。
だから答えることもないし、私にとって考える時間が必要だったから丁度いいとは思っていた。
そう………思っていたのに。
千代「………ごめん。私は、あなたの想いに答えることができない………」
静かにそう言いながら、彼のたくましい胸板をゆっくりと押す。
ラビ「………それは、あいつとオレを重ねてるから……………?」
ぽつりと呟く彼に、ズキリと胸が痛む。
………確かに、彼とラビを重ねていたこともあった。
けど………今はそうじゃない。そういう問題なんかじゃないんだよ。
千代「ちがう……………。もう、わたしは………誰も愛したくないの。
あの悲劇が………再び繰り返される。
それだけはもう、嫌なの。」
再び繰り返されるなら、もう………恋なんてしない方がいい。
千代「だから、ごめんなさい」
ソファから立ち上がり、彼に向かって頭を下げる。
ラビ「ッ………、そんなこと、繰りかえさせないさ!
オレはッ、本気で────」
───────── あいつ以上に、千代のことが好きなんさ!! ──────────
千代(……………っ。う、ぁ……………)
イヤリングしているはずなのに、心の声が聞こえないはずなのに、ラビの強い思いが聞こえてくる。
でも………。
千代「…………私は─────あの子 みたくなれない。
ルヒナの代わりなんかじゃない」
ラビ「っ!!!!な、に……言って…………っ」
小さく呟くと、彼は驚きと悲しみが混じった表情で目を見張った。
千代「……………、嘘つき……………」
ラビ「ぇ…………」
千代「…………とにかく、ごめんなさい。私は、誰も愛せない。
そういう呪いを受けてるの。
だから、今まで通り 友達でいてほしい………。お願い、放して。ラビ」
そう笑いながら、私が逃げるようにその場から立ち去ろうとした。
………いくつか読みたいと思っていた本を取り出し、日差しが当たっているソファへと本を持って座る。
まあ、この図書室は存在を知る人がほとんどいないからか、周りにある本も今まで誰も読んだことがないような本ばかりが並べられている。
もちろん、静かに本やお昼寝ができるスペースだから、教団内で一番のお気に入りだっただけど、なぜかラビに見つかってしまい、今では二人で座ることが多くなっている。
千代(………ルクスと白き魔女、か………)
他の本を選んでいるうちに、ふと目に入った童謡の小説。
何でもベストセラーだったのか、上・中・下巻の長編小説のようだ。
千代(それにしても、これ……………全部、読み終える自信ないかも…………)
こうも長い小説を読んでいると、部屋が暖かろうが寒かろうが、眠くなってしまうもので、全部読み切れないのがほとんどだった。
当然お腹も満たされた状態だから、眠気も襲ってくるわけで、結局中盤あたりで千代はウトウトと読み終えることなく夢の世界へと意識を手放してしまった。
日が落ちて少し気温が下がった頃、千代は目を覚ます。
千代「ん……………ぁ、れ……………?私……………」
ふぁ、と寝ぼけ眼をこすりながらあくびをしていると、なんだか身体が重い。
千代「……………帰ってきてたんだ」
千代が下を向くと膝にラビの頭が乗っかっており、かなり疲れていたのか、すやすやと寝息を立てていた。
時計を見れば、18時を指していた。
千代(………やっぱり、寝顔かわいいなぁ………。
いつ帰ってきてたんだろ)
起こそうにも起こせないので、私は彼の髪をそっと梳く。
千代(……………ごめんね、ラビ)
静かに目を伏せながら、気持ちよさそうに寝ている彼に心の中で謝る。
長期任務に行く前に、彼から告白を受けた。
けど、私は。
千代「─────もう、誰かを愛したくないの」
もう、あの悲劇を………繰り返したくないから。
もう、これ以上………日向にはいられない。あなたの側にはずっといられない。
たとえ──────
ラビ「ん………」
千代「あ…………」
さっきまで気持ちよさそうに寝ていたラビが、少しくすぐったかったのか、目をこすりながら起き上がる。
ラビ「…………んあ?千代~………ただいまさぁ」
千代「お帰り、ラビ」
ふにゃりと笑いながらそう言ってくる彼に、こっちも笑い返す。
千代「起こしちゃってごめんね?」
ラビ「んや。結構寝ちゃったから丁度よかったさ」
…………………ん?“結構”…………………??
頭の中で?が浮き上がる。
千代「え、“結構”って………。ラビ、いつ帰ってきたの?」
ラビ「え~?3時頃?」
千代「……………予定より早いね」
そこまで急ぐ理由はないはずなんだけど。
唖然とする私を見たラビは「そりゃそうさ」と満面の笑みで大げさに両手を広げると、私の身体をぎゅうっと抱きしめる。
千代「ちょ、何────!!」
ラビ「だって、早く千代に会いたくて仕方がなかったんさ!!
…………それに、あの返事。
聞かせてくれるんだろ………?」
千代「っ……………」
ラビの低い声が、耳元をくすぐる。
そんな彼に抱きしめられながら、私は目を伏せる。
別々の任務は本当に久しぶりだった。
前回は私とラビ、そして今アレン達と一緒に行っているトマと三人で長期任務に行っていたのだが、ラビだけがなぜか追加任務を課せられたので先に教団へ戻っていたいのだ。
だから答えることもないし、私にとって考える時間が必要だったから丁度いいとは思っていた。
そう………思っていたのに。
千代「………ごめん。私は、あなたの想いに答えることができない………」
静かにそう言いながら、彼のたくましい胸板をゆっくりと押す。
ラビ「………それは、あいつとオレを重ねてるから……………?」
ぽつりと呟く彼に、ズキリと胸が痛む。
………確かに、彼とラビを重ねていたこともあった。
けど………今はそうじゃない。そういう問題なんかじゃないんだよ。
千代「ちがう……………。もう、わたしは………誰も愛したくないの。
あの悲劇が………再び繰り返される。
それだけはもう、嫌なの。」
再び繰り返されるなら、もう………恋なんてしない方がいい。
千代「だから、ごめんなさい」
ソファから立ち上がり、彼に向かって頭を下げる。
ラビ「ッ………、そんなこと、繰りかえさせないさ!
オレはッ、本気で────」
───────── あいつ以上に、千代のことが好きなんさ!! ──────────
千代(……………っ。う、ぁ……………)
イヤリングしているはずなのに、心の声が聞こえないはずなのに、ラビの強い思いが聞こえてくる。
でも………。
千代「…………私は─────
ルヒナの代わりなんかじゃない」
ラビ「っ!!!!な、に……言って…………っ」
小さく呟くと、彼は驚きと悲しみが混じった表情で目を見張った。
千代「……………、嘘つき……………」
ラビ「ぇ…………」
千代「…………とにかく、ごめんなさい。私は、誰も愛せない。
そういう呪いを受けてるの。
だから、
そう笑いながら、私が逃げるようにその場から立ち去ろうとした。