第六章 悪夢
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千代「……」
ただ俯く私に彼は何かを言いかけた途端、チリン、とどこかで鈴の音が木霊する。
────……『『駄目だよ』』
千代「………え……?」
《………この声……!》
突然、響いてきた声を合図に、私と彼の間から黒い靄が湧き出る。
しばらく目を瞑っていると、クスクスと子供のような笑い声が聞こえてきた。
辺りを見渡せば、あの巨大な牢もフェンリルも、まるでさっきまでいたのが夢だったかのように、姿を消していた。
千代「……な、んなの……一体……」
『『何をしているの?』』
呆然とした顔で辺りを見渡していると、不意に後ろから声を掛けられビクリと体を震わす。
そこにいたのは不思議なお面をつけた二人の子供だった。
千代(さっきまで、誰もいなかったのに……っ)
『早く帰らないと。貴女はここに来ちゃいけない』
『早く戻らないと。君はここにいてはいけない』
千代「…え……?そんなこと言ったって……」
『『早く。早くいかないと。』』
そうは言われても、肝心の帰り道が分からない。
出口を探しようにも、どこもかしこも暗闇で、既に方向感覚が鈍ってきている。
困惑しきった顔で彼らを見ていると、二人は急かすように両手を引っ張っていく。
お面をつけているから、表情は隠れていてよく見えなかったが、やはり声からして、男の子と女の子のようだ。
ただ俯く私に彼は何かを言いかけた途端、チリン、とどこかで鈴の音が木霊する。
────……『『駄目だよ』』
千代「………え……?」
《………この声……!》
突然、響いてきた声を合図に、私と彼の間から黒い靄が湧き出る。
しばらく目を瞑っていると、クスクスと子供のような笑い声が聞こえてきた。
辺りを見渡せば、あの巨大な牢もフェンリルも、まるでさっきまでいたのが夢だったかのように、姿を消していた。
千代「……な、んなの……一体……」
『『何をしているの?』』
呆然とした顔で辺りを見渡していると、不意に後ろから声を掛けられビクリと体を震わす。
そこにいたのは不思議なお面をつけた二人の子供だった。
千代(さっきまで、誰もいなかったのに……っ)
『早く帰らないと。貴女はここに来ちゃいけない』
『早く戻らないと。君はここにいてはいけない』
千代「…え……?そんなこと言ったって……」
『『早く。早くいかないと。』』
そうは言われても、肝心の帰り道が分からない。
出口を探しようにも、どこもかしこも暗闇で、既に方向感覚が鈍ってきている。
困惑しきった顔で彼らを見ていると、二人は急かすように両手を引っ張っていく。
お面をつけているから、表情は隠れていてよく見えなかったが、やはり声からして、男の子と女の子のようだ。