第六章 悪夢
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ハッと気がついた頃には、また変わらない暗闇にいた。
ただ・・・さっきの所と違うのは、息苦しいほどの水圧と謎の倦怠感 がないと言うくらいだろうか。
その代わりに、うっすらと肌寒いのは言うまでもないのだが。
千代「・・・・・・ここ、は・・・・・・?」
《・・・・・・やっと来たか・・・・・・小娘ェ》
誰もいない空間で、聞き覚えのある・・・重々しく鈍い声が響き渡る。私はキョロキョロと辺りを見渡す。
けれど、見渡す限りの真っ暗闇だからどこから聞こえるのか全く見当もつかない。
それなのに、どこかで来たことがあるような、そんな気がしてならない。
千代(………なに、ここ………)
《・・・・・・・・こい・・・・・・・早く・・・・・・・》
その声が聞こえた方へ振り返ると、赤い炎がボン、と音を立てながら、暗闇を次々に照らしていく。
赤い灯台のような炎は、まるで私を案内するかのように一直線の道を造っていた。
《・・・さぁ。俺様の元へ・・・・・・》
ふいに、冷や汗が背筋を通る。
緊張のせいなのかはよく分からなかったけど、言われるがままに、私はその道へと歩いて行った。
千代「・・・・・・?
・・・・・・あれは・・・・・・」
赤い炎が照らす道を辿っていく道中で、ふと弱々しい光が何かを照らしているのに気がつく。
よく目を凝らしてみてみれば、何重にも貼り付けられた鎖と札によって、堅く閉ざされた門がそこにあった。
ただ、不気味なほどの威圧感が漂うも、それとなく引き込まれそうな・・・・・・そんな感覚に見舞われる。
けれども、闇夜を照らす炎が私の前を遮り、取り囲むように、ボウッと現れた。
今は近づくべきではない、そう言っているかのような反応に、小さく息を呑む。
千代「・・・・・・・・・ごめん、ごめん。案内、してくれる?」
もう近づかない、と手をあげて降参すれば、炎はすぐさま進み行くべき道を指し示す。
その先を歩み始めれば、通った後から炎が後ろの道を閉ざしていく。
私が彼らの隙をついて、あの門へと行こうとするのを防ぐ為なのだろうか。
・・・・・・・・・つくづく、律儀と言うか、難儀と言うか・・・・・・。
千代(・・・・・・そこまでしなくたって、もう行かないのに)
思わず苦笑が禁じ得ずにいたが、それでも確かに向かいそうになった自分がいるからなんとも言えない。
千代(……あれは、一体なんだったのだろう)
ひとまず私自身が分かることといえば、この空間だろうか。
ここは恐らく私自身の精神世界であり、夢の中なのだと思う。
確か意識が途切れる前まで、いつからか私の中にいた彼 と契約をし、その代償が大きすぎて、極度の貧血に陥 っていたはずだ。
その貧血による気絶で、精神がさらに深層部へと落ちて行ってしまったのだろうが、あんなものがあるなんて知りもしなかった。
あの門がすごく気になる。だけれど、危険信号が鳴りやまないくらい、何かに 誘われている感じがしているのだ。
もし違ったとしても、あれは絶対に近づいてはいけない、触れることすらも許されない禁断の場所であるには違いない。
私が触れてはならないものならば、なぜあんなに緩んでいたのだろうか。
なぜ、見つけやすいところにあったのだろうか。
千代(・・・・・・。今はいくら考えたところで、何も見つからない、か……)
ただ・・・さっきの所と違うのは、息苦しいほどの水圧と謎の
その代わりに、うっすらと肌寒いのは言うまでもないのだが。
千代「・・・・・・ここ、は・・・・・・?」
《・・・・・・やっと来たか・・・・・・小娘ェ》
誰もいない空間で、聞き覚えのある・・・重々しく鈍い声が響き渡る。私はキョロキョロと辺りを見渡す。
けれど、見渡す限りの真っ暗闇だからどこから聞こえるのか全く見当もつかない。
それなのに、どこかで来たことがあるような、そんな気がしてならない。
千代(………なに、ここ………)
《・・・・・・・・こい・・・・・・・早く・・・・・・・》
その声が聞こえた方へ振り返ると、赤い炎がボン、と音を立てながら、暗闇を次々に照らしていく。
赤い灯台のような炎は、まるで私を案内するかのように一直線の道を造っていた。
《・・・さぁ。俺様の元へ・・・・・・》
ふいに、冷や汗が背筋を通る。
緊張のせいなのかはよく分からなかったけど、言われるがままに、私はその道へと歩いて行った。
千代「・・・・・・?
・・・・・・あれは・・・・・・」
赤い炎が照らす道を辿っていく道中で、ふと弱々しい光が何かを照らしているのに気がつく。
よく目を凝らしてみてみれば、何重にも貼り付けられた鎖と札によって、堅く閉ざされた門がそこにあった。
ただ、不気味なほどの威圧感が漂うも、それとなく引き込まれそうな・・・・・・そんな感覚に見舞われる。
けれども、闇夜を照らす炎が私の前を遮り、取り囲むように、ボウッと現れた。
今は近づくべきではない、そう言っているかのような反応に、小さく息を呑む。
千代「・・・・・・・・・ごめん、ごめん。案内、してくれる?」
もう近づかない、と手をあげて降参すれば、炎はすぐさま進み行くべき道を指し示す。
その先を歩み始めれば、通った後から炎が後ろの道を閉ざしていく。
私が彼らの隙をついて、あの門へと行こうとするのを防ぐ為なのだろうか。
・・・・・・・・・つくづく、律儀と言うか、難儀と言うか・・・・・・。
千代(・・・・・・そこまでしなくたって、もう行かないのに)
思わず苦笑が禁じ得ずにいたが、それでも確かに向かいそうになった自分がいるからなんとも言えない。
千代(……あれは、一体なんだったのだろう)
ひとまず私自身が分かることといえば、この空間だろうか。
ここは恐らく私自身の精神世界であり、夢の中なのだと思う。
確か意識が途切れる前まで、いつからか私の中にいた
その貧血による気絶で、精神がさらに深層部へと落ちて行ってしまったのだろうが、あんなものがあるなんて知りもしなかった。
あの門がすごく気になる。だけれど、危険信号が鳴りやまないくらい、
もし違ったとしても、あれは絶対に近づいてはいけない、触れることすらも許されない禁断の場所であるには違いない。
私が触れてはならないものならば、なぜあんなに緩んでいたのだろうか。
なぜ、見つけやすいところにあったのだろうか。
千代(・・・・・・。今はいくら考えたところで、何も見つからない、か……)